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「ボクシングを舐めてるわけじゃない」 那須川天心、47戦無敗でも競技転向した理由

キックボクシング界で“神童”と呼ばれた那須川天心(帝拳)が9日、東京・後楽園ホールで日本ボクシングコミッション(JBC)のB級プロテストに合格した。なぜ、競技を転向するのか。24歳には青写真がある。ボクサー人生の第一歩を踏み出した次世代の最強王者候補は、世の中に熱を加えることを誓った。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

プロテストでシャドーを披露する那須川天心【写真:浜田洋平】
プロテストでシャドーを披露する那須川天心【写真:浜田洋平】

那須川天心がボクシングのプロテスト合格「世間も盛り上げていきたい」

 キックボクシング界で“神童”と呼ばれた那須川天心(帝拳)が9日、東京・後楽園ホールで日本ボクシングコミッション(JBC)のB級プロテストに合格した。なぜ、競技を転向するのか。24歳には青写真がある。ボクサー人生の第一歩を踏み出した次世代の最強王者候補は、世の中に熱を加えることを誓った。(文=THE ANSWER編集部・浜田 洋平)

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 那須川の言葉は真っすぐだった。格闘技戦績は47戦全勝。最強の肩書きを自ら手放し、プロボクシングの道に進む。その理由はシンプルだった。

「単純に強くなりたい。人生、挑戦を続けたい。それをみんなに見てもらう。口だけで言うのは簡単。行動で示して、若い子とかには格闘技以外でもいいので、いろんなことに挑戦してほしい。それを自分が体現したい」

 100人近くの報道陣や関係者が集まった異例のプロテスト。目標は? 理想の選手は? そんな一般的な問いに「ない」と繰り返した。大粒の汗とともに異端児ぶりを漂わせる。

「『ここまでしたい』とかないです。できる限り強くなりたい。昨日より今日。毎日、毎日、最高を更新したい。自分を高めたいだけ。それでボクシング界、世間も盛り上げていきたい。惹かれた選手もいないんです。一部分を参考にすることはあるけど、全て真似しようとかはなく、オリジナルをつくっていく」

 伸びしろに際限はない。だから強くなれた。期待と注目度が高いだけに「甘くねぇぞ、といろんな目で見られている」と活躍に否定的な声があることも知っている。

「ボクシングを舐めているわけじゃないし、尊敬している。キックよりボクシングが凄いとかいう気持ちも全くない。どちらも素晴らしい競技」。胸の中心にあるのは「どの競技にも対応して、極められるようにしたい」という高みを目指す心意気だ。

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