「スポーツ1つに絞る選択はしたくない」 異色の国立大卒ランナー・鈴木亜由子の信念
文武両道のコツは「時間を上手く使うこと、上手く切り替えをする」
それでは実際に、鈴木はどうやって陸上の練習と学業を両立させていたのだろうか。そのコツを聞くと「特別なことをやった覚えはなくてですね……」と首を傾げながら笑ったが、「時間を上手く使うこと、上手く切り替えをするっていうことですかね」と続けた。
「私はやるべきことは先にやって、好きなことは後で楽しむタイプ。やるべきことをやり終えると『今日もできたな!』って少しずつ快感になってくるんです(笑)」
陸上の練習で疲れが溜まることもあったが、授業中は「あまり寝なかったと思います」。それというのも「何かやっていないと気が済まない性格もあると思います」と明かす。
「何かと何かの間にできた隙間時間とかを、絶対に無駄にしたくないタイプなんですよ。時間のマネージメントが上手いというより、性格でしょうね。勉強の合間でも、陸上の練習の合間でも、ちょっとマッサージをしたりストレッチをしたり、時間があったら何かしらやってましたね」
中高生の頃に“後の楽しみ”としていたのは、テレビドラマを見ることだった。当時よく見ていたのは「花より男子」や「流星の絆」。「特に好きな俳優さんはいなかったんですけど」と言うが、各クールが始まる時に「今回はこれを見よう」と厳選し、勉強や部活への活力と息抜きにしていたそうだ。
「やらなければいけないことを後回しにしないことが大事。そうすれば、自分のやりたいことを心から楽しめますから」