「ダブルスは2人で作るもの」― フクヒロを世界トップ3に成長させた「気づき」
東京オリンピックの出場権2枠を巡り、例を見ない熱戦が繰り広げられている日本バドミントン女子ダブルス。リオ五輪金メダルのタカマツペア(高橋礼華・松友美佐紀)、世界選手権2連覇中のナガマツペア(永原和可那・松本麻佑)とともに、世界トップ3の座を独占する日本人ペアがいる。それが、フクヒロこと福島由紀・廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)のペアだ。
小学校から互いを知る福島と廣田、実業団で初めてペアを組むも…
東京オリンピックの出場権2枠を巡り、例を見ない熱戦が繰り広げられている日本バドミントン女子ダブルス。リオ五輪金メダルのタカマツペア(高橋礼華・松友美佐紀)、世界選手権2連覇中のナガマツペア(永原和可那・松本麻佑)とともに、世界トップ3の座を独占する日本人ペアがいる。それが、フクヒロこと福島由紀・廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)のペアだ。
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直近52週の獲得ポイントで決まる通常の世界ランクでは2位だが、2019年4月29日以降の五輪選考大会でのポイントを競う世界ランク「RACE TO TOKYO」では、ナガマツペアをわずかに上回り、1位に君臨。2020年4月30日付けの世界ランクで上位16組が五輪への切符を手にできるが、1か国につき最大2組しか出場できない。つまり、世界トップ3を独占する日本人3ペアのうち、非情にも1組は涙を呑む運命をたどる。そんなサバイバルレースの真っ只中にいるフクヒロペアだが、他のペアには負けないコミュニケーション能力が自慢だ。
同じ熊本県出身で、廣田は1学年上の福島を「福島先輩」と呼ぶ。小学生の頃から知り合いだった2人は2011年、福島が青森山田高3年で廣田が玉名女子高2年の時、インターハイの女子シングルスで対戦した経験も持つ(福島の勝利)。チームメートとなったのは、高校卒業後に進んだ実業団チームでのこと。ほどなくペアを組むことになった時、廣田は「本当に自分でいいのかな?」と思ったという。
20歳そこそこで1歳違いの女子2人。ペアを組んだ当初は、互いに伝えたいことを上手く伝えられず、ギクシャクしたこともあった。福島は「お互いにコミュニケーションを取るのが下手なんです」と笑いながら、当時を振り返る。
「お互いに思うところが分からずに、私が一方的にバーッと言った後、『廣田も何か言ってよ』なんて言うこともありました。でも、それだと廣田は言いたいことも言えませんよね(笑)」(福島)
「私も福島先輩に言われることを『はいはい』と聞くだけで、自分の意見を伝えることはほとんどしなかったんです」(廣田)