クライマーとシューズの秘密… 初心者の選び方、おすすめをトップ選手に聞いてみた
アディダス ファイブテン シリーズ「ALEON」が愛される理由とは
緒方は種目によって使い分ける。ボルダリング、リードは硬めのシューズを使うが、スピードは「全然違う種目なので、もっと柔らかいシューズを使っています」という。
「スピードは壁に対してべたっと足を置く。壁を踏むというか。だから、柔らかい方が壁に足を張れる。ボルダリングは小さいホールドに足を乗せていく。スピードは思い切り壁ごと蹴るので、柔らかいシューズを選びました」
多くのクライマーに愛され、2人がべた褒めするアディダス ファイブテン シリーズにはどんな特長があるのか。共通点があるようだ。
藤井「アディダス ファイブテンの良さはやっぱりステルラバーというラバーですね。他のブランドと比べて高い摩擦を持っているところが一番好きです。あとは幅がタイト。僕の足は甲が(高く)なくて幅もないので、それが凄く良かった」
緒方「ラバーの摩擦力が良い。滑らないです。圧倒的な武器だと思います。ここがアディダス ファイブテンが愛されているポイント。あとは足型などにもよりますが、他のヨーロッパのシューズと比べると細く感じるけど、その方が自分にとっては足にフィットします」
2人のコメントにおける共通点は摩擦力。やはり滑らないことが大切だ。もう一つが自分の足に合うということ。足を包み込む計算されつくした素材は、動きやすさを高めるだけでなく、フィット感をもたらしてくれる。緒方は「このシリーズは悪いところがない。普通のシューズはいいところと悪いところが両方ありますが、アディダス ファイブテン シリーズはほとんど完成されているので、一つのシューズでなんでもできます」と絶賛する。
ボルダリングは競技としてだけではなく、男女問わず大人から子供まで気軽に楽しめるスポーツとして愛好者が増えてきた。これから始めたい人にとって、最大の用具となるシューズはどんなものを選べばいいのだろうか。緒方は5月に販売開始された「ALEON(アレオン)」を勧める。
「もちろんトップクラスの選手にも使っていただきたいのですが、始めたての方にも使ってほしいです。クライミングシューズを履くと足が(くの字に)曲がってしまうので、その窮屈感を嫌がる方が多い。シューズを選ぶ時、一番の壁になるのが履いた時の痛さ、窮屈感が課題。その点で、アレオンはアディダス独自のプライムニットというニット素材で包まれているので履き心地が良い。履いていて凄く気持ちがいい。本当におすすめです」