空手世界王者・西村拳が考える「心・技・体」のバランス「精神も大事。でも…」
空手界の若きスター、西村拳が今、目指すところは、もちろん来年に迫った東京オリンピックの組手75キロ級で金メダルを獲得することだ。空手家として最も勢いのある24歳で五輪の大舞台を迎える西村は、現在「KARATE1プレミアリーグ」の同階級で世界ランキング1位に君臨。「こんなにいいタイミングは、人生を何十回やり直してもないことだと思います」と、偶然とも必然とも言えるであろう巡り合わせに感謝している。
現在の目標は東京五輪の金メダル、そして引退後には…
空手界の若きスター、西村拳が今、目指すところは、もちろん来年に迫った東京オリンピックの組手75キロ級で金メダルを獲得することだ。空手家として最も勢いのある24歳で五輪の大舞台を迎える西村は、現在「KARATE1プレミアリーグ」の同階級で世界ランキング1位に君臨。「こんなにいいタイミングは、人生を何十回やり直してもないことだと思います」と、偶然とも必然とも言えるであろう巡り合わせに感謝している。
「母国でオリンピックが開催される時に、自分が若過ぎたり、年を取り過ぎていたりすることもある。現役で自分が一番いい時に東京で開催される。こんな条件が揃うなんて、神様がくれたチャンスだと自分は思っているので、このチャンスを死に物狂いで掴みにいきたいですし、自分がメダルを目指せる位置にいるというのは少なからず使命を感じている。自分の活躍次第で、今後の後輩たちや空手界の盛り上がりも変わってくると思うので、自分が世界の第一線にいて日の丸を背負っている以上は金メダルを狙いにいきます」
西村はよく「空手界のため」「後輩たちのため」という言葉を使うが、それは空手が自分を成長させてくれたという感謝の気持ちから自然と生まれるものだ。どの大会でも優勝は自分のためでもあり、空手の認知度を高めるためでもある。空手界を盛り上げていきたい。そう願う西村は、現役生活を突き詰めた暁には、父・誠司氏が経営する空手道場を継いで、子ども達の指導にあたりたいと考えているという。
その思いを反映してか、今年3月31日には東京都内で「西村拳のチャンピオン組手セミナー」を開催。実技を交えながら突きや蹴りなどのコツや練習方法などを披露し、約120人の子ども達と触れ合った。早くも指導者としての資質を見せ始めているが、「まだまだ自分は指導できる立場ではないと思っています」と話す。