練習1日10時間、寝る前に餅5個、水中で骨折… 過酷すぎるシンクロ選手のウラ事情
「吐きそうなくらい」に成人男性2倍のカロリー摂取…水中で足の小指を骨折?
青木氏は現役時代、1日の摂取目標は4500キロカロリー。一般的な成人男性の2倍を超える数字だ。
例えば、朝は練習前にコーンフレーク、ベーコン、魚、卵焼き、おひたし、チーズ、納豆、サラダ、味噌汁、ジュース……それに加え、ごはんをおかわりするが「それでも足りないくらい」。さらに、昼と夜はピラフ、パスタ、肉など、バランスも考えながら、炭水化物をメインに摂取する。練習の合間には、ゼリー、パン、バナナなどで補食を摂る。
そして、極め付きは「餅」だ。
「それだけ食べて、寝る前に餅を5個くらい食べるんです。吐きそうなくらい(笑)。私の場合は体重が落ちやすかったので、そうするしかなかった。それでも、1日1キロくらい平気で落ちてしまいました」
いかにシンクロ選手の練習が過酷か、伺い知れる。それでも「食べないと筋肉がつかない。しっかりと食べて、トレーニングして、筋肉にして、体を作ってという繰り返しなので」という。
練習では、危険と隣り合わせだ。
「故障は多いです。肩、腰、膝……。私の場合は肩に水がたまってしまい、世界選手権を1度辞退しています。あとは、足の指の骨折も起きますね。選手同士の距離は近い方がいいのですが、距離が近いために、足を出すところにもう一方の選手の足が残っていると小指を骨折したり……。そういう場面は何回も見ています。ほかには、2人組で演技をしていて足が頭に当たるとか。接触事故は多いです」
大会に向けた調整法も独特なものがある。