「努力の分だけ花が咲く」― なでしこジャパン躍進の鍵を握る22歳・清水梨紗の想い
アフリカは独特なリズム、南米は1対1好き、アメリカはタレント揃い
2012年にはFIFA U-17女子W杯でベスト8入り。U-20代表でもW杯出場権を掴んだが、清水は怪我のため出場できない悔しさを味わい「ワールドカップへの思いが強くなりました」。そして今年、なでしこジャパンの鍵を握る清水は、念願のワールドカップ初出場を果たす。
おっとりとした口調とは裏腹に、そのプレースタイルはアグレッシブ。さすがに、初めて迎える大舞台へ緊張感が高まっているかと思いきや、「楽しみにしかないですね。怖い物知らずなんで(笑)」と心強い。それというのも、アンダー世代を通じて世界を相手に戦ってきた経験があるからだ。
「本当に色々な国の人たちと試合をしてきました。アフリカ、南米、ヨーロッパ……。それぞれタイプが違うんですよ。アフリカは日本と一番違うタイプ。やっぱりリーチの長いので、それまでかわせていた部分に足が出てくることがある。身体能力が高いし、独特なリズムを持っていますね。
南米は個々のスキルが高くて、1対1が大好きという選手が多いのかな(笑)。攻撃でも1対1を楽しんでいるかのように、色々な技を仕掛けてくる。その発想力や意外性はすごいですね。アメリカは本当にタレント揃い。どのポジションを見ても誰もが知っている選手ばかりだし、チームの結束力があるんです。南米と違った迫力だったり、ボールへの執着心だったりがありますね」
それでは、高倉麻子監督が率いる2019年なでしこジャパンの強みはどこにあるのだろうか。
「チームワークや組織力は、多分どの国よりも強いと思います。加えて、日本は技術の高さを備えていると思うので、そういうところで対抗できればと思います。合宿を重ねる中で、みんなで試合を見たり、サッカーの話をしたりすることがすごく多いんです。コミュニケーションが取れるいいチーム。ワールドカップで勝つという目標に向かって、全員が頑張るぞ! という雰囲気が生まれています」