井上尚弥と30億円契約、興行主催「リヤドシーズン」の裏側 日本食コーナーも…広報に直撃、判明したサウジの国家戦略
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は27日に、サウジアラビアの首都リヤドでWBC世界同級2位アラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨む。試合は大型興行「The Ring V: Night of the Samurai(ナイト・オブ・ザ・サムライ)」のメインイベント。日本人トップボクサーらの興行を華やかな演出で盛り上げる祭典「リヤドシーズン」とはなにか。実際に体験し、運営を担うサウジアラビア総合娯楽庁(General Entertainment Authority=GEA)の広報に話を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・澤田 直人)

記者が体験
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は27日に、サウジアラビアの首都リヤドでWBC世界同級2位アラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨む。試合は大型興行「The Ring V: Night of the Samurai(ナイト・オブ・ザ・サムライ)」のメインイベント。日本人トップボクサーらの興行を華やかな演出で盛り上げる祭典「リヤドシーズン」とはなにか。実際に体験し、運営を担うサウジアラビア総合娯楽庁(General Entertainment Authority=GEA)の広報に話を聞いた。(取材・文=THE ANSWER編集部・澤田 直人)
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数時間で世界を旅した気分になった。リヤドのシンボルであるビルの「キングダム・センター」から車で北西に約20分。米ニューヨークのタイムズスクエアを彷彿とさせる巨大なモニターが視界に飛び込んできた。リヤドシーズンの入り口の時点ですでに圧倒された。
リヤドシーズンは2019年から始まったエンターテインメントの祭典。毎年10月~翌年3月頃までの間の酷暑が和らぐ季節に開かれる。GEAによれば「リヤドシーズン2025」は12月中旬時点で早くも来場者数が800万人を突破したという。

背景にあるのは国家の大きな転換点。サウジアラビア政府は2016年に石油依存の経済からの脱却を目指す「サウジ・ビジョン2030」を発表した。GEAの担当者によると、新しい経済の機動力として観光とエンタメが中心になっており、リヤドシーズンがその一角を担っている。
リヤドシーズンには世界中の文化に触れることができる「ブルバード・ワールド」、劇場やコンサート、高級レストランが揃う「ブルバード・シティ」など広大なスペースに11個のゾーンが展開されている。営業時間は16時~27時。23時ごろにもパーク内を駆け回り、パンチングマシンなどのゲームで遊ぶ子どもがいた。

ブルバード・ワールドは「世界への玄関口」をコンセプトにゾーン内で複数の国を訪れるような体験を提供している。世界各国の街並みが再現されており、エジプトのピラミッドやフランス・パリのエッフェル塔が次々に現れるなど歩みを進めるごとに景色が変わる。
ゾーン内には1600以上のショップが入り、350以上のレストランやカフェがそれぞれの国の料理を提供している。日本のエリアでは「天ぷら」や「寿司ロール」が販売されていたほか、アニメグッズが多く売られていた。
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