宇野昌磨が小さく唸った質問「まだ分からないけど…」 全開ショー直後、記者に見せた微笑みの意味【Ice Brave 2】

宇野さんにとっては「Ice Brave」そのものが“挑戦”
今年6月に始まった「Ice Brave」第1弾の成功を経て、11月からスタートした新章の「Ice Brave 2」。宇野さんにとって、このアイスショーそのものが“挑戦”でもある。
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学生時代までさかのぼっても、リーダー役を務めた記憶はない。それがいきなりプロデューサーとして、演者だけではなく裏方にも目を配る立場になった。当然、自分の練習も手を抜けない。
座長として最も大切にしているのは、「誰しも横並び」の関係性。「上下関係とかは全くなく過ごしやすい環境で、だけどやるところはちゃんとやる。それが僕自身もすごく楽ですし、みんな前向きに『また次もやりたい』って思ってもらえてうれしい」。チームの雰囲気の良さが、ショーの細部でプラスに働く確信がある。
肉体的にも精神的にもハードな日々。初めての体験を一つ一つ乗り越えつつ、Ice Braveを着実に進化へと導いている。「1で良くなかった部分がガラッと良くなったなという印象はあります。マイケル(Earth Song / History)とか、新しく入れたBad Boy Good Manとか」。挑戦と改善のサイクルを、常に全力で重ねていくのは現役時代と共通する姿勢だ。

12月には28歳になる。「競技者時代から、自身で成長したと感じるところはありますか?」。この問いに、小さく唸り声を上げた宇野さんは「まだ成長できているか分からないんですけど、成長しようとしているというのが嬉しいなと思っています」と微笑んだ。
「競技者のときは、それがジャンプの方向に向いていました。決して後悔はしてないんですけど、やっぱりスケートをしていく中でジャンプ以外の部分がどうしても雑なまま乗り切ってきた……っていうのが、自分自身の評価。今は果たして成長できているかどうかは分からないですけど、そこで成長しようと毎日取り組んでいることに『嬉しいな、いいな』って思います。いつか絶対、成長に繋がるので」
90分間ぶっ通しのショーを終えた直後。まだ体に火照りも残った状態の宇野さんの表情、口ぶりから、明確に成長への意志が伝わってきた。
東京公演の初日、自らの口で新横浜公演の開催も発表した。現役時代に指導を受けたトリノ五輪銀メダリスト、ステファン・ランビエールさんも「Ice Brave 1」に続いて登場する。「ステファンを加えたら、ただただ楽しくやるだけだと思います。(存在は)大きいですね。僕との関係性もありますし、彼はいるだけでもいいので」。尊敬する恩師を加え、アイスショーそのものも成長していく。
■Ice Brave 新横浜公演
来年1月30日から2月1日までの3日間、KOSE新横浜スケートセンターで「Ice Brave新横浜 Special Edition」として計4公演が開催される。宇野さん、本田さん、本郷さんのほか、吉野晃平さん、中野耀司さん、唐川常人さん、櫛田一樹さん、佐藤由基さんが出演。ゲストスケーターのステファン・ランビエールさんを合わせた9人で、新たなプログラムのお披露目も予定している。
(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)
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