箱根切符の山梨学院大“キティちゃんユニ”の舞台裏 主務はSNS巡回、OBは懸念…生まれた相乗効果

OBには懸念も「注目されちゃったから…」
一方、OBの中には懸念もあった。第64回、65回箱根駅伝で同大の4区を走った伊東宣明さんは「心配だったんですよ。プレッシャーになったり、重荷になるとどうかなと。注目されちゃったから」と胸の内を明かす。杞憂に終わり、安堵の表情。ハローキティの巨大ぬいぐるみを抱えながら、マイクを握って後輩たちにエールを送っていた。
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田中主務も「サンリオさんがついてくださったからにはしっかり結果を残さないと、という強い責任感も選手たちに芽生えている」と証言する。ただ、これはプレッシャーというよりも「いい相乗効果」。竹ノ内コーチは「体育会系に似合わないような可愛さ」のロゴがあることで「緊張した時に見たら緊張がほぐれるんじゃないかな」という“副産物”も期待した。
サンリオの創業者が山梨出身であることなどがきっかけで実現したスポンサー契約。いまはハローキティだけだが、さらなるコラボの実現を目論む。「先日の記者会見でキャプテンの弓削(征慶・4年)がシード権を獲得できたら反対側にハンギョドンを作ってほしいと要望したんです」(田中主務)。来年1月の本戦で10位以内に入り、新たなマークを入れることが1つのモチベーションになっている。
サンリオは「みんななかよく」という不変の企業理念を掲げる。目指す世界は「One World, Connecting Smiles.(一人でも多くの人を笑顔にし、世界中に幸せの輪を広げていく)」。サンリオの精神を象徴するハローキティを胸に、山梨学院大はタスキとともに笑顔も繋いでいく。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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