「私たちは間違いなく稼げない」 陸上競技内にある経済格差、世界女王すら“副業”の投てき種目【東京世界陸上】
陸上の世界選手権東京大会は13日から国立競技場で熱戦が繰り広げられている。2007年の大阪大会以来18年ぶり3回目の日本開催。現地で取材する「THE ANSWER」では、選手や競技の魅力を伝えるほか、新たな価値観を探る連載「東京に集いし超人たち」を届けていく。第1回は「知られざる陸上選手の経済事情」。女子円盤投げの前回大会覇者ラウラウガ・タウサガ(米国)は開幕前日の会見で投てき種目の“稼げなさ”を訴えた。14日の予選通過後、「THE ANSWER」の単独取材で真意を明かした。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大、戸田 湧大)

東京世界陸上連載「東京に集いし超人たち」第1回
陸上の世界選手権東京大会は13日から国立競技場で熱戦が繰り広げられている。2007年の大阪大会以来18年ぶり3回目の日本開催。現地で取材する「THE ANSWER」では、選手や競技の魅力を伝えるほか、新たな価値観を探る連載「東京に集いし超人たち」を届けていく。第1回は「知られざる陸上選手の経済事情」。女子円盤投げの前回大会覇者ラウラウガ・タウサガ(米国)は開幕前日の会見で投てき種目の“稼げなさ”を訴えた。14日の予選通過後、「THE ANSWER」の単独取材で真意を明かした。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大、戸田 湧大)
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「ほとんどの場合、私たちの多くがアメージングなことをしても、十分なお金はもらえないの」
12日に行われた米国代表の会見。2023年ブダペスト大会の女王は、経済事情について自ら切り出した。
きっかけは“投てきの町”として知られる米オクラホマ州ラモナ開催の「オクラホマ投てきシリーズ」についての質問。会場のミリカン・フィールドは記録が伸びやすく、タウサガも4月の同大会で今季自己ベストの70メートル72をマークしている。同地と比べて広い国立競技場では投げ方や角度などを調整する必要があるか、という問いだったが、女王はまず出場の理由を語り始めた。
「ラモナについて様々な意見があるのは分かっているけど、はっきり言わせてもらうと、あの大会はお金をくれるの。それも時間通りにね。私はブダペストでようやくちょっと味わうことができたけど、特に投てき選手は普段あんな風には稼げないから」
同地で出る記録を“風のドーピング”と批判する声もあるというが、「お金がもらえるから。ありがたく思っているわ」とあけすけに語った。
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