「もしかしたらラストかも」 巨人ドラ2が“2軍球団”へのレンタルで飛躍 山田龍聖の2か月半「チャンスでしかない」
先輩の曲者から学んだ1軍のすごみ「1回目は抑えても…」
くふうハヤテでの2か月半で、技術的にも得るものがあった。元日本ハムの中村勝投手コーチには、現役時代に得意にしていたスライダーやカーブの話を聞けた。同僚にはチェンジアップの変化を間近に見せてもらい、磨きをかけた。追い込んでも決め球がなく、投球が苦しくなることが多かったのが、チェンジアップで空振りを取れるケースが増えるなどして内容も変わってきた。
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2軍では上位の力を持っていることは、ここでの実績で証明できた。巨人に帰ってからは、まだ見ぬ1軍マウンドが大目標となる。くふうハヤテでも、そこで何が必要なのか、イメージしながらの投球が続く。そこで山田は意外な選手に、1軍の凄みを教えられた。
JR東日本の先輩にも当たる、オリックスの小兵・西野真弘内野手だ。5月に2度続けてオリックス戦で投げる機会があった。最初の試合で西野がフライを打ち上げているのを見て、これなら次も、高めの直球で抑えられると思った。
ところが2度目に対戦した西野は、全くバッティングを変えていた。山田の攻めを読み切っていたのか「かぶせて打ってきたんです」。手痛い適時打を浴びた。後日あいさつに行った時に、狙って打撃を変えたのか聞くと「そうだよ」と教えられた。「1軍の選手は、1回目は抑えても2回目は入り方から変えてくる。駆け引きですよね……」。その場に入っていくための心の準備も進んでいる。
2軍球団でプレーすることで、巨人の恵まれた環境に感謝の念は強くなった。大阪まで5時間を超えるバス移動も「確かにコンディションニングは難しくはなりますけど、1軍に行ったら遠距離の移動もある。その練習になると思っています」。巨人に戻る日はもうすぐ。念願の1軍へ扉は開くか。
(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)
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