「駅伝も変わらなければ歴史に埋もれていく」 日本独自ゆえの警鐘、廃止トレンドの「大学VS実業団」は持続可能か

日本独自の文化だからこそ、駅伝も変わらなければ歴史に埋もれていく
そんな中、駅伝は大きく変わらない。外国人ランナーの登場などはあったが、箱根駅伝の開催日は70年間1月2、3日で不変。そして、今さらのような「実業団対大学」だ。変わらないことは時には大切だろうが、周囲の変化についていくことも重要。日本独自の文化だからこそ、駅伝も変わらなければ歴史に埋もれていく。
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「わんぱくなちびっ子が陸上をしなくなる」という青学大・原晋監督の危機感は当然だ。大谷翔平で世間がMLB一色になり、サッカーのW杯出場最速決定も迫る中、保守的な空気をぶち壊すために過激な発言も時には必要なのだろう。危機感があるからこその「暴言」だし、危機感を抱かないことの方が問題だとさえ思う。
1970年から2025年、55年間をタスキでつないで未来に託すのが、このレースのテーマだった。「実業団対大学」は、そのための材料の一つ、駅伝も未来に向けて進歩、進化していかなければならない。強化や普及のために、新しいアイデアも必要になる。
時代の流れは、想像よりもはるかに速く、激しい。
(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)