女子高生から30代まで、日本代表を一つにした“魔法の4文字” 向き合う2つの難題…五輪出場で全てを変える【アイスホッケー】
五輪4大会連続出場を目指すアイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」は6日から、来年2月にイタリアで行われるミラノ・コルティナ五輪の出場権を懸けた最終予選を北海道苫小牧市で戦う。ここから本戦出場をつかめるのは、日本、フランス、ポーランド、中国の4か国で行うリーグ戦を制した1か国だけだ。日本は急激なチーム若返り、強化費の大幅削減という荒波の中で集まった23選手がこの舞台に臨む。とりわけ難しかったのが、17才の高校生から、代表の歴史をつくってきたベテランまで。ゆうに一回り以上の年齢差がある集団をどう一つにするか。主将の悩みを解決した「ツール」に迫った。

6日から苫小牧でミラノ・コルティナ五輪予選…日本代表が向き合う2つの難題
五輪4大会連続出場を目指すアイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」は6日から、来年2月にイタリアで行われるミラノ・コルティナ五輪の出場権を懸けた最終予選を北海道苫小牧市で戦う。ここから本戦出場をつかめるのは、日本、フランス、ポーランド、中国の4か国で行うリーグ戦を制した1か国だけだ。日本は急激なチーム若返り、強化費の大幅削減という荒波の中で集まった23選手がこの舞台に臨む。とりわけ難しかったのが、17才の高校生から、代表の歴史をつくってきたベテランまで。ゆうに一回り以上の年齢差がある集団をどう一つにするか。主将の悩みを解決した「ツール」に迫った。
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日本代表は2022年の北京五輪で、スウェーデンを破るなどして初めて準々決勝に進出した。ただ大会後に待っていたのは、世代交代の嵐だ。代表を長年支えた選手が次々に現役を退いた。残されたと言っていいのが、現在主将を務めるDF小池詩織だ。ムードメーカーとして、氷上でも氷を降りても存在感を発揮してきた選手だが、飯塚祐司監督からの主将指名には尻込みする部分もあった。それを上回ったのが、この競技の火を消してはいけないという使命感だ。
「びっくりですよ。でも五輪に出場できるチームを、あとにつないでいきたいという思いだけで引き受けたんです」
国内では決してメジャーとは言えない種目で、日本女子は10年近く世界の6~8番手につけている。なぜこんな偉業が可能だったかといえば、2014年のソチ五輪出場を勝ち取ったメンバーの経験値が突出していたのが大きい。女子高生の頃からU-18代表でともに戦い、平昌、北京と五輪3大会に出場したメンバーが立て続けに引退した時、チームでは世代の断層が大きな課題となった。
小池は北京五輪からの3年間を「最初の1~2年はコミュニケーションに苦労しましたね」と実感を込めて振り返る。新たに代表に加わったのは、世界を相手に戦う自分たちに憧れ、アイスホッケーに熱中した選手たち。今回の代表には、17歳の女子高生もいる。3月に32歳となる小池は、年齢が一回りも違う選手たちと「誰でも意見を言えるチーム」を作りたかったが、簡単ではなかった。
「どうしても世代ごとに集まってしまったり、若手とベテランが分かれてしまうんです。中堅に間をつないでくれないかと頼んだり、私イジられキャラなので、イジってくれと話をしたり……」
そして、最後に距離を縮めるのに役立ったのが、世界で広く用いられている性格診断ツール「MBTI」だった。自身の性格がアルファベット4文字で表現されるのだ。今シーズンが始まろうとする頃、代表選手の間でもはやり出した。小池は「若い世代の間ではやっているらしいですよね。私は全然知らなかったんですけど、今では全員やっています」。出た結果がコミュニケーションツールになった。共通の話題で距離が詰まるほかに、実質的な利点もあった。小池は言う。
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