5人全員がスーパースターに― “完全体”となったウォリアーズに死角はあるのか
ケミストリーを懸念する声も、杞憂に
カズンズの復帰前、チーム内のケミストリーを懸念する声は少なくなかった。どれだけスーパースターを揃えようと、ボールは1つだけ。1つのポゼッションでシュートを打てるのも1人だけ。精神面のムラっ気が指摘される28歳のビッグマンが、チームプレーが自慢のウォリアーズにフィットするかは未知数に思えたのだ。
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しかし、最初の5戦(全勝)を見る限り、そんな心配は杞憂だったようにも思える。
「このチームには(ポストで)ボールを渡して、仕事を果たしてくれる選手がいなかった。まだ完全に適応するためにはやるべきことは残っているけれど、噛み合うまでは時間の問題だよ」
グリーンのそんな言葉にある通り、ウォリアーズにほぼ唯一欠けていた“ローポストの得点源(=カズンズ)”という新たな武器が手に入った意味は大きい。周囲にカリー、トンプソン、デュラントといった超絶シューターを擁するチームは、これまで以上にガードするのが難しくなった。5人のスターが一緒にプレーした時間帯では、最初の4戦でのplus minusも+31とまずは順調なスタートを切っている。
ケミストリーはおそらく問題ないのだろう。カズンズとウォリアーズは1年500万ドルという短い契約で、デュラントも今季終了時にはFAになる権利を得る。この“ビッグ5”体制は長続きするものではないが、短期間ならエゴが邪魔する余地も少ない。少なくとも今季中に関しては、それぞれが力を合わせて勝利を目指すに違いない。
案の定、これまでのカズンズはポストプレー以外にもペリミターのディフェンス、パスワークなどで貢献。おかげでウォリアーズはより隙のないチームになった感がある。