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村上茉愛は絶対女王バイルズに勝てるか 体操界異例の“ママさん選手”も要注目

女子体操の注目選手について語る元日本代表・岡部紗季子さん【写真:松橋晶子】
女子体操の注目選手について語る元日本代表・岡部紗季子さん【写真:松橋晶子】

異例の“ママさん選手”も注目「フィギュアに例えると、メドベージェワ」

「村上選手はゆかと平均台が得意ですが、ともに安定感があり、心配の要素を感じません。そして、得点の肝となる着地もうまい。特にゆかはタンブリングが4本あるので、それぞれの着地の出来で得点もだいぶ変わってきます。

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 また、彼女には観客を味方につける魅力もあります。会場が盛り上がれば、いい演技に結び付き、結果、いい得点にもつながる。ゆかで金メダルを獲った昨年の世界体操での経験も自信になっていると思います。個人総合、ゆか、平均台などはメダル獲得の勝機は十分あるので、リオ五輪後もコンスタントに大会で結果を残してきた力を信じで、挑戦してほしいですね」

 さて、バイルズ、村上のほか、岡部さんが注目するのはロシアのアリーア・ムスタフィナだ。ムスタフィナは2012年ロンドン五輪から代表選手を務めるベテラン。ロンドンではひざの靭帯損傷から見事な復活を遂げて団体銀、個人総合銅をはじめ4つのメダルを獲得した。そして今大会は、昨年の出産を経ての世界大会復帰となる。

「日本でもおなじみのロシアのフィギュアスケーターに例えると、アリーナ・ザギトワではなく、エフゲニア・メドベージェワのタイプ。ロシア選手ならではの動作の美しさ、そして表現力に優れた選手です。体操選手では稀な出産後の復帰を含め、大きなケガや困難を乗り越え築いてきたキャリアは本当に素晴らしい。選手を引退した者として、応援したくなります」

 果たして村上ら日本選手は、絶対女王・バイルズにどこまで食らいつけるか。期待を持って見守りたい。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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岡部 紗季子

 1988年5月16日、東京都生まれ。朝日生命体操クラブ出身。4歳で体操を始める。02年、ナショナルチームメンバー初選抜。明大では2大会連続ユニバーシアード代表に選出。得意種目はゆか。

 引退後は明大コーチを経て、体操教室で指導を行う。TBS系「KUNOICHI」でも活躍。自身のインスタグラムでは街や海など様々な場所で逆立ちやバック転などアクロバティックな技を披露し、人気を博している。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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