サニブラウンは本気で言い切る「金メダルを狙う」 内定お預けも…五輪に“出るため”の今じゃない【セイコーGGP】
五輪の目標は「金」と即答「今年は行くぞって」
今季は3月に10秒02(追い風0.5メートル)、4月に10秒04(追い風1.7メートル)をマーク。序盤の加速練習に重点を置き、「スムーズ+アグレッシブ」に出る流れに確かな手応えがある。春先から徐々に上げていき、夏の大舞台にピークを持って行くのが世界トップの流れ。
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サニブラウンにとっても、五輪に出るための今ではない。目標を問われると、「金メダルを狙っていきたい」と即答した。夢を語れない人は叶えることもない。世界一は高校時代からの目標。本気で言い切るからこそ、夏だけにターゲットを絞っている。
「今年は本当にチャラチャラしないぞ、遊んでないぞっていう気持ちでやらしてもらっています。もう自信満々で今年は行くぞっていう感じです」
男子100メートルはこれまで日本短距離界を引っ張ってきた選手たちが苦戦中。山縣亮太は故障でパリ五輪を断念し、桐生祥秀、多田修平らも本調子まで上がってきていない。サニブラウンには1932年ロサンゼルス五輪6位の吉岡隆徳以来、日本人92年ぶりの決勝進出の期待もかかる。
11か月ぶりの国内レースを約2万人が見守った。「ホームで走る機会はなかなかない。日本の国立競技場で走ることはもの凄く嬉しい」。日本陸上界の発展を願うエースは嬉しそうに笑った。
「やっぱり陸上競技がどんどん人気になっている証拠ですし、来年もここで東京世界陸上がある。そこで3階席まで満員になるくらい人を集めて、その中で走れればもの凄く気持ちいいのかな」
今後は米国からイタリアに拠点を移し、欧州のレースを転戦予定。6月末には日本選手権も控える。快挙に向けて調整も加速させていく。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)