巨人退団時の決意「もう、後はない」 陽岱鋼が語る“2軍球団”入りの理由「自分にできるのは…」

米国で確信したこと「いい選手には共通するものがある」
「アメリカに行ったのは良かったですよ。向こうと日本にはやっぱり、違う部分があります。それがプラスになったのも確かですし、もし指導者になった時は生かせると思います」。そしてシーズンを終え、次の道を探していた時にLINEに連絡をくれたのが、現役時代ともにプレーした稲葉篤紀氏(現・日本ハム2軍監督)だった。オイシックスの橋上秀樹監督が、連絡を取りたいと言っているというメッセージ。陽はここで初めて、2軍のチームが増えることを知った。
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「日本には長くいて、いろんな感情もありますし、今まで長く生活してきたところでもある。育ててくれた球団が2つもある国ですから。そこで自分ができることは何かなと考えました」。直後に橋上監督からの連絡を受けた時には、もうここでプレーすることを決めていた。
中学を卒業するときに、母国・台湾から日本へ渡った。そして今度は日本を飛び出し、野球の本場・米国へ。世界を股にかけてプレーし続けたこの2年間で得た経験とは、どんなものだったのか。
「みんなよく、アメリカの選手は練習しないっていうじゃないですか。僕も勝手にそんなイメージを持っていました。でも実際に行ってみたら、全然違う。独立リーグでも、早めに球場に来てみんなトレーニングしている。その後に全体のバッティング練習をするんです。リラックスして練習するために、追い込むことは前もって済ませている」
見ると聞くとでは全然違った。そして感じたのは「いい選手には、共通するものがある」ということだった。プレーする場を得るために、やるべきことは世界どこでも変わらなかったのだという。自分を知ってもらうため、通訳なしで新天地での勝負に挑んだ。
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