日本球界入りへ「実は代理人に話したことある」 野球歴5年でMLB選手になった豪州の韋駄天が熱意
将来の日本球界入りを熱望「できることはなんだってする」
身長193センチのスラリとした体型だが、近くで見ると厚みのある肉体が運動能力の高さを物語る。メジャーでは2020年にツインズで3試合、22年にエンゼルスで5試合の出場に留まったが、マイナーでは8年間で192個の盗塁を記録。今大会でもセンターで守備範囲の広さと快足ぶりを披露している。
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自身2度目の出場となった今春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、全5試合に「5番・中堅」で先発し、13打数4安打2打点、打率.308の好成績で準々決勝進出に貢献した。今大会チーム唯一のメジャー経験者。27歳はオーバーエイジ枠の1人で、積極的に若手を牽引する。
「実は日本でプレーできないかと代理人に話したことさえある」という自身にとっても、今大会はアピールのチャンスだ。来季の所属先は未定。複数の米球団と交渉中だが、「アジアに来る旅を始めるのもいいなと思っている。台湾であれ、韓国であれ、日本であれ、チャンスがあるなら、喜んでそこに行って勝利に貢献したい」と熱意がある。
「自分のツールを披露し、誰かの目に留まってくれれば。それがここ(日本)でプレーすることに繋がれば、とてもエキサイティングなことだね。チームの勝利に貢献するためにできることは何だってする。中堅に来たボールを全部抑えるのも僕の仕事。進塁打を打ったり、得点を挙げたり、できる限り盗塁したり。そういったことを喜んでしたい」
ツインズ時代には前田健太投手と、エンゼルス時代には大谷翔平投手と同僚に。短い期間だったが、2人の日本人選手の姿勢に感銘を受けた。3月のWBCも含め、国際大会のために来日するのは今回で10度目。日本への愛着は増すばかりだ。
日本球界でのプレーは「キャリアを終えるまでに是非ともやってみたいこと」と熱望するホワイトフィールド。異色の経歴を歩んできた韋駄天は、東京ドームを所狭しと駆け回る。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro-Muku)