「お願いだから打たないでと言ったのに…」 大谷翔平と知られざる逸話、WBCで戦った元同僚の感銘
大谷から受けた感銘「まるで子どもみたい」
エンゼルスのメジャーロースターにいた期間は2022年5月の約1週間のみ。5試合の出場で再びマイナーに降格したが、スプリングトレーニングでも大谷と時間を共にする機会があった。間近で過ごした中で、一番感銘を受けたことを聞いてみると、「プレーしているときに彼がどれだけ楽しんでいるかだね」と返ってきた。
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「スプリングトレーニングなどで彼がかなりの練習をしているのを見ることができた。走塁とかあらゆる細かいことまでね。でも試合でプレーするとなると、彼は本当に野球を楽しんでいるんだ。まるで子どもみたいに。それがあれだけ成功している理由の1つだと思う。楽しんでいたら、ストレスで参ることがないからね」。生粋の“野球小僧”ぶりが前人未到の活躍に繋がっていると見る。
ツインズ時代の2020年には前田健太投手と同僚だった。「ケンタは敬意に満ちていて、話していて素晴らしい人だった。素晴らしい投手であり、素晴らしい人間でもある」。2人の尊敬する日本人選手から「もっと日本語を学んでおくべきだった」と苦笑するが、日本への思いは強い。
「いつか野球のためじゃなく、旅行で来たいなと思っているんだ。実は、日本でプレーできないかと代理人に話したことさえある。本当に楽しめるだろうし、文化も学べるからね。日本人のチームメートに囲まれていたら、言葉を学ぶのも毎日(日本語を)練習するのもずっと楽だろうから。キャリアを終えるまでに是非ともやってみたいことなんだ」
オーバーエイジ枠の1人として参加する今大会。オーストラリア代表唯一のメジャー経験者として若いチームを牽引する。16日の韓国との開幕戦は「2番・中堅」で出場。3打数1安打2四球と3出塁するも、延長の末2-3でサヨナラ負けを喫した。10回目の来日となる今回、最高の結果で新たな思い出を残したい。
(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)