バスケW杯後のBBQにいた“13人目”の日本代表 須田侑太郎、大会直前に落選も「後悔は一切ない」
W杯予選2次ラウンドに全6試合出場も最後に外れる2人に名前が…
須田は、2021年9月にホーバスHCが就任する以前の自分を、「日本代表に1ミリもかすってこなかった人間」と表現する。
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「30歳の直前で急に代表合宿へ呼ばれて、驚きましたよ。それに楽しみとちょっと不安が入り混じった気持ちでした。見てくれていたことが嬉しかったし、自分がそれまで積み上げてきたことは間違っていなかったという証明になった。絶対に代表に残ろうというより、どうせ外れるし思い切りやろう、と開き直っていて、それがいいパフォーマンスにつながったんじゃないかと思う」
HCから「須田のスペシャルはスリーポイント」と3ポイントシュートを打つ役割を明示され、それに応えて日本代表に定着していった。2021年11月のW杯予選1次ラウンド2試合目の中国戦に途中出場して代表初出場。2022年7月のアジアカップは5試合すべてに出場した。シリア戦では9本の3ポイントシュートを決めて、自身の1試合最多となる33得点をあげ、「日本代表における自分の立ち位置が明確になった。自分自身もそうだし、周りのチームメートも、コーチ陣も。本当にあれで自信がついた」と振り返る。8月から2023年2月までのW杯予選2次ラウンドも全6試合に出場した。
だが、W杯代表12人には入れなかった。ポジション的に選手が重なり、当落線上と言われた中、8月14日の練習後、ホーバスHCが報道陣に明かした、最後に外れる2人の中に須田の名前があった。「須田のオフボールからスクリーンを使ってのクイックショットは、チームのシステムにとって大事なこと。でも、この6週間シュート成功率が全然上がらなかった」とHCは説明したという。
「トムは表裏がないので、直接、同じことを言われました。練習後、食事している時にコーチルームに来るようにと連絡がきて、イコールそういうことだと分かりました」
6月末の静岡合宿での台湾戦、遠征での韓国戦、帰国してのニュージーランド戦では、須田のもう1つの持ち味であるディフェンスで存在感を見せていた。
「シュートの確率については、向上させるためにいろんなことを考えたし、自問自答しながら毎日丁寧に過ごして、それでもできなかったら仕方ないって言い切れるくらいやってきた。だから後悔は一切ないし、逆にあの特殊な環境の中でよくやったなって思う。自分のことを必要と言ってもらえて嬉しいし、その期待に応えたかった」