バスケW杯後のBBQにいた“13人目”の日本代表 須田侑太郎、大会直前に落選も「後悔は一切ない」
男子プロバスケットボールのBリーグが、8シーズン目を迎えた。この夏のワールドカップ(W杯)で日本代表が歴史を切り開く躍動を見せ、来年のパリ五輪の出場権をつかんだことで、選手たちもその舞台を見据え、注目を集める。2連勝と好スタートを切った名古屋ダイヤモンドドルフィンズの須田侑太郎(31歳)は、W杯の直前に代表から外された悔しさや喪失感を味わったが、代表活動で得たものは大きかったという。トム・ホーバス日本代表ヘッドコーチ(HC)から29歳で初代表に選ばれた遅咲きのシューターに、開幕を機に話を聞いた。(取材・文=松本 行弘)
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・須田侑太郎インタビュー前編
男子プロバスケットボールのBリーグが、8シーズン目を迎えた。この夏のワールドカップ(W杯)で日本代表が歴史を切り開く躍動を見せ、来年のパリ五輪の出場権をつかんだことで、選手たちもその舞台を見据え、注目を集める。2連勝と好スタートを切った名古屋ダイヤモンドドルフィンズの須田侑太郎(31歳)は、W杯の直前に代表から外された悔しさや喪失感を味わったが、代表活動で得たものは大きかったという。トム・ホーバス日本代表ヘッドコーチ(HC)から29歳で初代表に選ばれた遅咲きのシューターに、開幕を機に話を聞いた。(取材・文=松本 行弘)
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日本代表は、W杯1次リーグで格上のフィンランドに逆転勝ちして欧州勢から初勝利を挙げ、順位決定戦で2連勝。アジア勢最高の19位となり、五輪出場権を48年ぶりに自力でつかんだ。チームを牽引したNBAサンズの渡邊雄太が、W杯後の9月8日にインスタグラムのストーリー機能で発信した投稿が話題になった。
「昨日最後に集まってBBQしてこの夏は終了」
「寂しいけどみんなで会うのはまた来年」
打ち上げバーベキューで並んだ笑顔の中に、須田の姿もあった。
「雄太は、富樫(勇樹キャプテン/千葉ジェッツ)と一緒にチームをまとめようと、オンコートはもちろん、オフコートでも働きかけてくれるんです。トムがHCになってから、いろんな選手や出来事の積み上げがあって、バトンがちゃんとつながって、花開いて報われたと思うんですが、そういうのを形で示してくれた。日本のバスケットを背負って戦った男の取り組みを間近で見て、そのマインドとか言動を感じていく中で、すごく個人的に渡邊雄太のファンになりました。
W杯の試合が終わった後に『あなたの男気に本当に感服しました』とメッセージを送ったら、電話がかかってきて『明日、沖縄でバーベキューやるから、すっさん(須田の愛称)来てよ』と誘ってくれたんです。沖縄は練習で行けなかったんですが、『東京でもやるから』って言ってくれて、参加できました。最終的にメンバーに残れなかったんですが、やり切ったという自負があって、みんなと話している中で、チームの一部になれていたのかなあと感じることもできた。悔しい思いはもちろんありますけど、綺麗事じゃなくて、W杯の結果は自分のことのように嬉しかった」
今回の日本代表の一体感、絆を感じさせるバーベキューだった。