「親の暴力に耐えれず…」 17歳で家出、少年院にいたボクサー力石政法の決意「絶対、世界一に」
ボクシングの元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏がファウンダーとして主催する「3150FIGHT SURVIVAL vol.5」と「同vol.6」が10日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で同日開催される。vol.6のメインイベントでは、WBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級王者・力石政法(まさのり・緑)が登場。134ポンド(約60.78キロ)契約ノンタイトル10回戦で元世界2位リカルド・ヌニェス(パナマ)と対戦する。
29歳力石政法が世界前哨戦、ABEMAで無料生配信
ボクシングの元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏がファウンダーとして主催する「3150FIGHT SURVIVAL vol.5」と「同vol.6」が10日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で同日開催される。vol.6のメインイベントでは、WBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級王者・力石政法(まさのり・緑)が登場。134ポンド(約60.78キロ)契約ノンタイトル10回戦で元世界2位リカルド・ヌニェス(パナマ)と対戦する。
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世界前哨戦と位置づけられた一戦へ、自身の生い立ちや世界王者を目指すきっかけなどを明かした。「自分が努力してきた証し」と手に入れるため、勝って世界戦を実現させるつもりだ。戦績は力石が13勝(8KO)1敗、ヌニェスが23勝(21KO)5敗。興行はABEMAボクシングチャンネルで全試合無料生配信される。
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念願の世界挑戦に向け、ここでつまずくわけにはいかない。力石は試合当日に29歳となる左ボクサーファイター。「(練習は)オフェンス面が8割と、以前の木村戦で効かされた左フックの対策を2割くらい」。1月に5回KO勝ちで下した木村吉光(志成)戦の反省点も意識しながら汗を流してきた。
5月にはフィリピン合宿を敢行。2週間で約30ラウンドのスパーリングをこなした。「主に練習では近い距離を課題にしていましたが、スパーリングパートナーの中には思ったより距離を取って戦い出す選手もいたので、毎回、自分がやりたいような納得できるスパーリングができたわけではなかったです」。課題を見つめ直せた大事な期間。専属プロモート契約した「3150FIGHT」のサポートがあり、強敵と拳を交えることができた。
「主に資金面でのサポートをしていただいています。自分の住んでいる名古屋近辺には、スパーリング相手がなかなかいないので、今回のフィリピンでのスパーリングキャンプの手配や費用負担、関東や関西への出稽古の際の交通費や宿泊費などの費用面でもサポートいただいています。また、スパーの段取りなどもしていただくこともあります」
幼い頃に始めたボクシング。しかし、親にやらされている感覚が拭えなかった。複雑な家庭環境もあり、17歳で家出。再びグラブをつけ、世界王者を目指すようになったきっかけは何だったのか。
「親からの暴力などに耐えれなくなって、17歳の時に家出をして、そこから働いていました。前々からボクサーには漠然となろうと思っていたのですが、それほど強い意志はなかったです。小さい頃からボクシングを親にやらされていて、友だちと遊べる時間もほとんどなく、練習や親との苦痛の時間に費やしていたので、今までのその時間がもったいないと考えることで、より強い意志になっていきました。
少年院に入ることになって、日々、少年院で教育を受ける中で、そこで『絶対、世界一になる』と先生と約束しました。ボクサーとして生きていく意志を固めたのは、その時の影響が強いです。いつか、その先生に世界のベルトを見せに行きたいですね」