陸上日本選手権で魂の大逃げ 「走る監督」37歳上野裕一郎、教え子に贈る言葉なき叱咤激励
自分を指導してくれた恩師の姿を追う。選手勧誘にも積極的。今後はマラソン、1万メートル、5000メートル、1500メートルにも取り組むという。「こうやって走らせてもらえることも、大学と選手たちに感謝しています。なんとか生かしていきたい」。最近では学生たちと一緒に走る時間を減らし、外からの指導法も勉強中だ。
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「来年もこの舞台に立てるように頑張りたい。アスリートチックに見られますが、完全に市民ランナーです。世界陸上、パリ五輪などいろんなものが懸かっている大会。もっと若手が出るべきなのかもしれませんが、そういうところに37歳になっても踏み入らせていただいている。感謝しながら、今後に役立てていけるような選手育成を少しでも果たしていければと思います」
大勢の記者に囲まれ、一通りの質問に答えた後は丁寧に頭を下げた。「なんかすみません。こんなにいい選手がいっぱいいる中で囲んでいただき、長い時間ありがとうございます」。主役は自分ではないことを強調した。
「また是非、立教大学の選手たちにも注目していただければ。ズバ抜けた力を持った子はいませんけど、今年の全日本大学駅伝の予選会、箱根駅伝の予選会も確実に突破できるような戦力は強まっていますので。そこを見ていただいて、また評価していただければありがたいです」
学生たちに届けた魂の激走。「明日、土砂降りの中で追加練習かな」。雨も弾き飛ばしそうなほどの熱を帯びていた。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)