頓挫しかけた世界戦興行 プロモーター亀田興毅、ドタバタ劇の裏に決意「若いボクサーのために」
映像判定も導入、亀田氏「スポーツとして知ってもらえる機会」
銀次朗に再戦を叶えてあげられなかったものの、新たに映像判定「VTS」(ビデオ・テスティング・システム)を導入。IBF初の試みを実現させた。銀次朗も「多くの人が動いて実現してくださった」と感謝。その裏には亀田氏の決意がある。
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「若いボクサーのために、ボクシングがスポーツだと思われたい。今回はスポーツとして、もっともっと知ってもらえる機会じゃないですかね。3150FIGHTのコンセプトは選手が輝く舞台をつくること。ボクサーが憧れる舞台をつくりたい。ボクサーのためになる、稼げる舞台にしていきたい。演出を含めて選手が輝く舞台。3150FIGHTは選手ファーストです」
興行開始時には前座の選手たちもリングに登場し、一人ひとり紹介。「全選手にスポットを当てる」という方針のもと、全試合で入場前に選手紹介VTRを流し、勝利者インタビューを実施した。ハーフタイムショーでは、親交のある歌手のASKAが熱唱。「YAH YAH YAH」の歌詞に合わせ、笑顔で拳を突き上げるファンも多くいた。
亀田氏は「総合エンターテインメントにしてきたい。軸はもちろんボクシング。その中でハーフタイムショーやグルメ(飲食店)で彩っていきたい」と思い描く。グッズ販売スペースでの食事、家族連れ用のキッズスペース確保も目標の一つだ。
これまでマッチメーク、スポンサー営業、ファイトマネーの交渉、広報活動などにも奔走してきた。3150FIGHTのシーズン2となる今年。第6弾は大阪で開催し、来年1月の興行で締めくくる。亀田氏はシーズン3、4、5と進化していくことを見据えていた。
「今後は日本全国で(興行開催を)考えています。東京進出できたので、もっともっとシーズン2を大きくして、グローバル展開も見据えています。地球規模で考えないと」
36歳の新米プロモーター。次の一手にも気合いが入っている。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)