ライバル江原騎士の存在で自らも更なる高みへ

　日本選手権ではライバルの江原騎士（自衛隊）らとハイレベルの争いを繰り広げた。プライベートでも仲が良いという江原の存在が、さらなる高みに引き上げてくれるという。

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「江原選手とスゴイ仲良くて、やっぱ金メダルを獲りたいって話は良くするんですけど、お互い高い目標を持ちつつ、2人でどんどんタイムを上げられればいいなと思っています」

　日本選手権での200m決勝では、その江原を破って優勝。リオ五輪でメダルを獲得した年上のライバルは悔しさを隠さなかったというが、松元にとっても大きな勝利だった。

「僕ずっと江原選手に『お前には負けない」と言われていた。実際に練習でもあまり勝てなくて、『試合でお前に負けるわけがない』と強く言われてきたので、僕もちょっと闘争心が湧きました。勝ちたいという思いがすごく強くなって、その時にすごい刺激をもらって、頑張ろうって決めていたんです。ここ（日本選手権）で勝てたら本物だなと思って、お互い真剣な場所だったので、本当に江原選手を意識して、すごい勝ちたいと思って臨みました」

　友人であり良きライバル。江原とは性格面でも真逆だというが、自身の長所と短所をこう分析している。

「長所は表に出さないでひそかに負けず嫌いというか、江原選手とは逆で、表にはあまり出したくない。短所はプレッシャーに弱いところです。泳ぎの中では身長があって、腕も長い方だと思っているので、長さを生かしたストロークが長所なんじゃないかと。短所は体が硬くてぎこちないところです」

　自身の長所短所を自覚しているのは強みでもある。弱点の克服に集中して取り組むことができるからだ。

「もともと泳ぎが大きいのですが、右手だけで進んでる感じがあった。左右アンバランスでしたが、左手も意識するようにして、ウエートでも左をちょっと強くしたりしています。とにかく左がすごく弱かったので、そこを意識して練習には取り組んでいました」

　パンパシ水泳には個人種目以外に、フリーリレーでも大きな期待がかかっている。

「しっかり自分のレースをして、0.1秒でもベストを更新することが目標です。リレーでは金メダルに貢献したいなって思っています。金を獲れるような、泳ぎができればいいかなと思っています」

　2度はっきりと「金」という言葉を繰り返した松元。名将の元で伸び盛りの21歳が、夏の東京で大きなサプライズを起こす。

（明日31日の第13回は小西杏奈が登場）

◇パンパシ水泳、テレビ朝日系列で連日中継　パンパシ水泳は8月9日に開幕し、テレビ朝日系列では最終日まで4夜連続ゴールデンタイムで放送（9、10日は一部地域除く）。