教員養成の国立大で学業と両立 日本一を狙う軟式野球部、学生主体に大人がいる意義
軟式野球の指導は「敷居が低いことを分かってもらいたい」
「大人の考え」を伝えるには、軟式野球に携わる大人の数を増やす必要がある。「(軟式野球の指導は)敷居が低いことを分かってもらいたい。野球をやっている人でなくても良いと思う」と話す畠山は、日頃からSNSなどを通じて積極的に軟式野球に関する情報を発信している。
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大学軟式野球界を成長させ、軟式野球を普及させることに力を注ぐ一方、宮城教育大の監督としての最大の目標はもちろん、「全国大会優勝」だ。その思いは教え子たちにも伝播しており、「最初の頃はただ楽しんで野球をやっていたように見えたけど、今は『勝ちたい』と思えるように変わってきた」と感じている。
「少し前なら笑われるような目標だけど、ようやく見えてきた。結果を出すことで夢物語ではないと証明し、学生と一緒に叶えたい」
宮城教育大を日本一のチームにすることは、学生スポーツにおける大人の存在価値を高めることにつながるはずだ。畠山は己の信念を貫き、教え子たちとともに軟式野球の未来を切り拓いていく。(文中敬称略)
(川浪 康太郎 / Kotaro Kawanami)