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北島康介の今、“社長”として語る将来の野望とは? 「選手を応援するだけが…」

競泳のパンパシフィック選手権(パンパシ水泳、テレビ朝日系列で中継)は8月9日に開幕する。オリンピックでも2大会連続で2冠を達成するなど長きにわたり日本競泳界をけん引してきた北島さん。その功績を支えたのは、中学2年の頃から師事する平井伯昌コーチであることはよく知られている。連載第2回では現役時代を振り返り、今、北島さんが恩師について語った。

パンパシ水泳には3度出場、計7つのメダルを獲得している北島康介さん【写真:荒川祐史】
パンパシ水泳には3度出場、計7つのメダルを獲得している北島康介さん【写真:荒川祐史】

北島さんが語る名伯楽「マジックにかかったように結果が出る」

 競泳のパンパシフィック選手権(パンパシ水泳、テレビ朝日系列で中継)は8月9日に開幕する。2年後の東京五輪も見据えた真夏の国際大会は、2002年の横浜大会以来、16年ぶりの日本での開催となる。大会を盛り上げるアスリートホストに就任した北島康介さんはパンパシ水泳には3度出場。初出場した2002年に100メートルで金メダル、10年には100、200メートルで2冠を達成するなど、3大会連続で表彰台に上り、計7つのメダルを獲得している。

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 オリンピックでも2大会連続で2冠を達成するなど長きにわたり日本競泳界をけん引してきた北島さん。その功績を支えたのは、中学2年の頃から師事する平井伯昌コーチであることはよく知られている。現在は日本代表のヘッドコーチも務める平井氏。今大会にも萩野公介(ブリヂストン)を始め、青木玲緒樹(ミキハウス)ら教え子が出場する。連載第2回では現役時代を振り返り、今、北島さんが恩師について語った。

 切っても切り離せない2人の関係。平井コーチから受けた影響について、北島さんはこう振り返っている。

「できないかもしれないと思っていたことを全て叶えてくれました。ジュニアの頃はこの人魔法使いかなって思っていました。マジックにかかったように結果が出るので、本当にこの人についていけば、自分が見られなかった夢を見させてくれるんじゃないかと。そんな気持ちにさせてもらえました」

 頭ごなしに、「ああしろ、こうしろ」と言われることはほとんどなく、「どう思う?」と問いかけられ、自分で答えを導きだす――。2人の間には、そんなコミュニケーションの取り方が多かったという。「コーチと教え子」であると同時に、共に戦った「戦友」のような間柄でもあった。1度は恩師の元を離れ米国に拠点を置いたが、4年ぶりに日本に戻った際も、もう1度平井コーチに師事することを迷わなかった。

「壁にぶち当たったり、悩んだりした時も、どん底にいる気持ちにはならなかった。周りからの色々な声は聞こえてくるし、それに反抗する自分もいました。平井さんは、そういう時に良い距離感で、見守ってくれていました。何も言わなくてもわかってくれているというのか、取り組む姿勢を自分自身で正して、戻ってくるのを待っていたんだと思います。色々なストーリーがありましたし、色々な時代を共にしてきました」

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