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ラグビーW杯日本代表入りの争いは? リーグ序盤戦で見えたポジション別“最新勢力図”

福岡堅樹に代わるスピードスター台頭なるか

 CTB陣がディラン・ライリー(埼玉WK)、中村亮土(東京SG)、WTB兼務のシオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ)らを中心に固まりつつあるなかで、リーグワンでWTB定着をアピールするのがBL東京のジョネ・ナイカブラだ。

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 日本代表は、攻守のハイボール対策に192センチのゲラード・ファンデンヒーファー(S東京ベイ)のような大型選手やフィジカルの強いフィフィタをWTBでも積極的に起用してきた。だが、FB/WTBの松島幸太朗(東京SG)というランナーはいるものの、19年大会後に引退した福岡堅樹に代わるスピードスターの穴は埋められていない。

 代表首脳陣もナイカブラを2021、22年と代表合宿に呼んでいるが、自身の結婚や怪我などでチャンスを逃してきた。だが、今季のリーグ戦では、スプリントの速さはもとより、ブラインドサイドからの攻撃参加や逆サイドへも走り込む幅の広い動きで成長を続け、7節終了時点でトライランキング2位の8トライと結果を残している。

 日本と対戦する相手が常に警戒するのは、福岡のようなスピードランナーの存在でもある。福岡のクイックなステップとは異なり、ナイカブラはストレートランが魅力とタイプは異なるが、日本代表がスピード勝負で海外列強に脅威を与えるには、このフィジアンの足は魅力に満ちている。同じフィジー人で、怪我に苦しんできたセミシ・マシレワ(花園L)、7節を終えてリーグトップの13トライをマークする尾崎晟也(東京SG)らとの代表争いが楽しみだ。

 リーグワン・ディビジョン1は1週間のブレークを挟んで、2月18日に再開される。今回スポットライトを当てた選手を注視しながら、新たにどんな選手が代表入りへとアピールするのか。リーグ終了後の代表メンバー、そして8月に決まるW杯戦士のセレクションに思いを巡らせながら、中盤戦に突入する国内最高峰リーグを楽しみたい。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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