宿泊など自身で手配、マネジメント事務所なし「私はそういう立場ではない」

　英語を流暢に話せるわけではないが、ツアー予選会のエントリー、航空機、ホテル、レンタカーの手配も自力で済ませている。国内ツアーのトッププロであれば、マネジメント事務所や契約クラブメーカーの担当者が代行しているが、「私はそういう立場ではない」と自覚している。

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「初めての大がかりなツアー転戦で今、アフリカに行くための（感染対策）注射を打っています。拠点は福岡のままですし、始まれば長い旅になります。キャディーさんをどうするかも未定ですし、不安なことだらけです。ただ、せっかくのチャンスですし、結果を残していきたいです。目標はシード権獲得ですが、早くいいニュースを日本に届けられるようにしたいです。応援してくださる皆様、コーチ、家族のためにも」

　23年欧州女子ツアーは、共催大会などを含めて30試合で賞金総額は過去最高の3500万ユーロ（約49億円）と発表された。一方、23年国内女子ツアーは38試合で過去最高の44億9600万円になる。1試合の規模では、欧州が上回り、3月のアラムコ・サウジレディースでは、賞金総額500万ドル（約6億6000万円）と破格の設定で、優勝賞金は1億円以上が確実。世界に飛び出す識西の前には、大きな夢も広がっている。

■識西諭里（おにし・ゆり）

　1997年4月16日、福岡生まれ。福岡第一高卒。10歳でゴルフを始め、中2で出場した試合で「ハーフ33」を記録。全国高校選手権3位、福岡県アマチュアゴルフ選手権優勝。16年にアマ資格を放棄してプロ宣言。19年には台湾ツアーに参戦し、シード権を獲得。19年度のプロテスト2次予選を通過できず、志願して井上透コーチの門下生に。ドライバー平均飛距離250ヤード。166センチ。家族は両親、兄。