11年ぶりV藤田さいきを支えた亡きキャディー「ピヨさん」の言葉 「絶対に治すから」
闘病中の橋本さんに言われたこと「みんなには黙っておいてね」
自身が11年前に優勝した富士通レディースでも橋本さんがキャディーを務めていたこと、橋本さんが辛い治療に耐えながらメールで励ましてくれたことなどを思い出を回顧。「ピヨさんともう一度優勝する夢は果たせず…」などとつづっていた。
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橋本さんが、最後にキャディーを務めた選手も藤田だった。酷暑だった7月1日の資生堂レディス第2日。予選落ちした藤田に「調子が悪いから検査を受けてくる」と伝え、向かった病院で「食道がんステージ4」と告げられたという。
それでも、藤田には「絶対に治してまたさいきのキャディーをするから、みんなには黙っておいてね」と言っていたというが、約3か月後には帰らぬ人となった。
橋本さんの訃報が届いた後に開催された富士通レディースでは、選手、キャディーが喪章をつけた。悲しみの中、金田が10月下旬の樋口久子 三菱電機レディスで11年189日ぶりのツアー2勝目。藤田は「久美ちゃんの優勝に感動し、『私も頑張ろう』と思いました」と言い、天国に優勝を届けることができた。
多くの人々を感動させた2人の復活優勝。そこには、「ピヨさんに捧げる」という共通の思いがあった。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)