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「未来の女子ラグビーのために」 7人制代表・大竹風美子が語る“日の丸を背負う”責任

7人制ラグビーの女子日本代表“サクラセブンズ”で活躍する大竹風美子が、「THE ANSWER」の単独インタビューに応じ、9月9日から11日に南アフリカ・ケープタウンで行われた7人制ワールドカップ(W杯)までのチーム、自身のこれまでの足跡や、今後のチャレンジへ向けた意気込みを語った。大竹がターゲットに掲げるのは2年後に待つパリ五輪。“故郷”東京での五輪を大会直前の怪我で逃した悔しさを晴らす舞台にもなる。陸上七種競技のトップ選手から高校3年でラグビーのキャリアをスタートさせ、今や日本代表に欠かせないメンバーへと成長した23歳。前編ではラグビーに懸ける思いや、日本代表として戦う責任について熱く語った。(取材・文=吉田 宏)

7人制ラグビー女子日本代表として9月にW杯を戦った大竹風美子、24年パリ五輪出場を目指している【写真:高橋学】
7人制ラグビー女子日本代表として9月にW杯を戦った大竹風美子、24年パリ五輪出場を目指している【写真:高橋学】

7人制ラグビー女子日本代表・大竹風美子インタビュー前編

 7人制ラグビーの女子日本代表“サクラセブンズ”で活躍する大竹風美子が、「THE ANSWER」の単独インタビューに応じ、9月9日から11日に南アフリカ・ケープタウンで行われた7人制ワールドカップ(W杯)までのチーム、自身のこれまでの足跡や、今後のチャレンジへ向けた意気込みを語った。大竹がターゲットに掲げるのは2年後に待つパリ五輪。“故郷”東京での五輪を大会直前の怪我で逃した悔しさを晴らす舞台にもなる。陸上七種競技のトップ選手から高校3年でラグビーのキャリアをスタートさせ、今や日本代表に欠かせないメンバーへと成長した23歳。前編ではラグビーに懸ける思いや、日本代表として戦う責任について熱く語った。(取材・文=吉田 宏)

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 スポーツマネジメント会社「UDN SPORTS」によるSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みをテーマにしたトークイベント。バドミントンの桃田賢斗、サッカー・Jリーグの横浜F・マリノスに所属する水沼宏太ら日本のトップアスリートが参加したなかに、大竹の姿もあった。

「今回このプロジェクトを機に、出身地の埼玉だったり育った東京の企業の皆さんに、いい仕事をするためには、いい汗をかこうだったり、気分転換をしようだったり、そういうスポーツの魅力を知ってもらえれば嬉しいと思います」

 この日、発表された新たなプロジェクト「地方からミライを」は、景気低迷や新型コロナウイルスによる影響で苦しむ社会に対して、UDN SPORTS所属選手が出身地や縁のある地域に貢献したいという思いを形にし、地方の活性化に取り組むというもの。参加する14人のアスリートの1人として登壇し、スポーツが果たせる役割についてこのように語った大竹は、SDGsの17ある目標の中では「海の豊かさを守ろう」という取り組みに関心を抱いているという。

「今まではあまり考えたことはなかったけど、去年UDNのアスリートの皆さんと一緒に海の周りのゴミ拾いをさせていただいて、その時に本当にゴミが散乱していると感じました。海や環境への影響を考えると、1人ひとりの小さな行動が、人のため、地球のためになると強く感じました。SDGsについて考えることは大事ですけど、行動することこそ本当に大切だと思うので、アスリートやファン、メディアの方々と一緒にやれるイベントができればいいですね」

 今までは、自身のアスリートとしてのキャリアに専念してきた大竹だが、UDN SPORTS所属のプロアスリートとなったことで、社会との繋がりや、共生の重要性が芽生えている。

 トークイベントでは畏まっていた大竹だったが、終了後に行った単独インタビューでは、ラグビーのピッチ上と変わらない豊かな表情で、7人制代表、そして自らについて語ってくれた。

「本当に初戦に懸けていたので、ダメだった時は悔しかった。でも(敗戦した)1日で、一番上の順位を獲りにいこうと、すぐに切り替えることができました。選手みんなの気持ちが一つになって、すべて出し切ろうと話し合って戦いました」

 そう振り返ったのは、9月に行われた7人制W杯での挑戦だ。大竹にとっては、父エディーさんが生まれた大陸で初めてプレーした特別な大会でもあった。

 8月にチリで行われたワールドラグビー・セブンズチャレンジャーシリーズで1位となり、来季のワールドラグビー・セブンズシリーズのシード権となるコアチーム入りに成功。12月から始まる新シーズンで、日本代表はすべての大会の出場権を手に入れた。その勢いのまま挑んだ世界最高峰の舞台だったが、勝負の鍵を握るフィジー代表との初戦に7-36と敗れて、8チームによる決勝トーナメント進出に失敗。失意の順位戦(9位以下トーナメント)に回ったが、そこから開催国の南アフリカ(14-12)、ブラジル(19-10)、ポーランド(17-12)と昨季ワールドシリーズ総合ポイントで上位に位置するチームを連破して、過去最高となる9位の座を掴んだ。

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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