[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

女子ゴルフ黄金世代で日本一経験 23歳瀬賀百花、絶望も味わったプロテスト6度目の決意

2度目のテストまでにライバルたち合格「焦りが…」

 合格ラインに5打届かなかった。一方、21位で最終日を迎えた渋野は68をマークして14位で合格。その他、同学年では原、大里桃子、木下彩、臼井麗香、河本結、高橋彩華が難関を突破した。

【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら

「この時は絶望感がありました。前年に続いて仲が良かった同学年の子たちが受かったので……。完全に出遅れた気持ちになり、さらに焦りました」

 それでも、同年は最終QTまで進み、翌19年シーズンはステップ・アップ・ツアー全20試合に出場。「プロ生活」は実感できた。しかし、JLPGAは「2020年からは最終プロテストに合格するなどしたJLPGA会員でなければ、QTを含めたJLPGAの競技には出場できない」と規定を改正。瀬賀は「合格しなければ職場を失う」との思いで、この年も最終プロテストに進出した。しかし、同テストの第3日終了時で通算10オーバーの88位。最終日に進めず、不合格が決まった。

「ステップ・アップ・ツアーで試合勘はありましたが、『技術的にもっと勉強すべき』と思いました。これで、3度連続で不合格になったので、環境を大きく変えて、自分自身に緊張感を持たせるために上京を決めました」

 20年1月から、生まれ育った新潟を離れ、東京で一人暮らしを始めた。一人っ子で両親の愛情を受けて育ってきたが、高校を出てからは支援を受けず、上京に際しては新たなスポンサーを探し、生活の基盤を整えた。地元の応援も受け、新潟・櫛形GCとは所属契約を継続。だが、同年春からコロナ禍になり、20年度のテストは延期が決まった。

「上京を決めた一番の理由は、三觜(喜一)コーチからの指導を受けるためでしたが、コロナで先が見えない状況になりました。そんな中で、所属したDSPE(ツアープロを目指す女性ゴルファーを支援する団体)が月例会を開いてくれて、同じ目標を持ったメンバーたちと切磋琢磨はできました。スイングも随分と変えていたので、延期はありがたい面もありました」

 結局、20年度テストは21年春に実施。瀬賀にとっては4度目の受験だったが、初めて2次予選落ちを喫した。

「2打届かずの不通過でしたが、自分としては『まさか』でした。かなりのショックを受け、『センスがないから、続ける意味はない。もう、無理だ。やめたい』と思いました。ただ、この年はすぐに21年度のテストが始まる日程でしたし、これまで応援してくださった方々の顔も浮かびました。そんな中、三觜コーチに天沼知恵子プロを紹介していただきました」

 天沼はツアー6勝で、18年からはセカンドキャリアとしてコーチ、トレーナーを務め、トーニングジム「IMPACT A BODY」(東京・麻布十番)も経営している。姉御肌で慕う選手は多く、瀬賀もすぐに惹かれたという。

1 2 3 4
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集