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パリを目指す才藤歩夢の想い 『チアスタ!』で受けたギフティングは近代五種の普及活動へ

スポーツには、あまり馴染みのない競技もある。走ったり、泳いだり、投げたり、蹴ったり、いわゆる体育競技の延長線上にないスポーツに打ち込むアスリートもいる。彼らの多くが、夢に向かって挑戦し続けるアスリートを支援する『CHEER-FULL STADIUM チアスタ!』を活用している。

才藤歩夢が好きな種目は“近代五種の花”と言われる馬術

 スポーツには、あまり馴染みのない競技もある。走ったり、泳いだり、投げたり、蹴ったり、いわゆる体育競技の延長線上にないスポーツに打ち込むアスリートもいる。彼らの多くが、夢に向かって挑戦し続けるアスリートを支援する『CHEER-FULL STADIUM チアスタ!』を活用している。

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『チアスタ!』はアスリートとサポーターをつなぐコミュニティサイトだ。東京オリンピックのオフィシャルパートナーを務めた大日本印刷株式会社(DNP)が設立・運営しているアスリート支援プラットフォームで、サポーターがお気に入りのアスリートやチームに対し、自分だけのデジタル応援幕を作成して贈ると、応援幕の購入金額の一部がアスリートの活動資金として還元される。贈った応援幕に対しアスリートからメッセージが届く機能もついており、日々のタイムライン投稿と合わせてサポーターがアスリートをより身近に感じて、さらに応援したくなる。そんな仕掛けが『チアスタ!』の魅力だ。

「近代五種というスポーツを知ってもらいたい」。そんな想いを持って『チアスタ!』の仲間になった才藤歩夢に話を聞いた。

◇  ◇  ◇

 近代五種と聞いて、どんな競技か、正確に答えられる人はどのくらいいるだろうか。“五種”というので、五つの競技があるのかもしれない。そのうちの、いくつかの競技は答えられるかもしれない。しかし、五種目すべてを答えられる人はどのくらいいるだろうか。

「水泳とランニング、馬術と射撃、そしてフェンシングを一人で行う競技です」

 そう答えるのは、2024年にフランスで開催されるパリ大会に向けて、日々トレーニングを重ねている才藤歩夢だ。近代五種はまず、全身が有効面となる「エペ」で総当たり戦を行うフェンシング、次に200メートル自由形を泳ぎ切る水泳、そして障害飛越の馬術を終えると、ここまでのタイム1秒=1点で換算し、最後に10メートル先にある的を50秒以内に5発名中させる射撃を4回と600メートルを走るランニングを5回行うレーザーランで最終順位が決まる。

 陸上と水泳を「習い事のような感覚でなんとなく始めた」という才藤は、小学生の頃に地域の陸上教室やスイミングクラブに通うようになり、近代五種の選手だった父に教えてもらいながら馬術や射撃、フェンシングも始めた。将来的に「選手になりたい」というよりも、当時は「いろんな競技ができて楽しい」と感じていたという。

 そんな五種目のなかで才藤が好きな種目は、「近代五種の花」とも言われる馬術だ。

「対動物というのは他の競技にはないので、当然会話もできないですし、一番難しい。だから一番苦労するのですが、その分、意思疎通できてうまく競技できたときには達成感があるんです」

 近代五種の馬術は、競技当日に馬が割り当てられる。観客からは初見で競技しているように見えるが、実際には「前日の男子の競技中やトライアルで見ることができるので、そこで馬の特徴やクセを確認したり、競技のどの部分で苦戦しているのかなど、馬に関するさまざまな情報を収集したりしている」という。

 五種目でひとつの競技という特性上、各選手それぞれに得意不得意の種目があり、当然ながら得意種目で勝負するのが基本である。しかし、逆に言えば五種目あるので、仮に失敗しても、挽回するチャンスは他の競技よりも多い。さらにフェンシング、水泳、馬術、そしてレーザーラン(射撃とランニングの組み合わせ)と種目ごとに会場を移動するので、その間に気持ちをリセットすることもできる。

「失敗しても取り返しがつくというか、しっかりと他の種目で挽回できる競技だと思っているので、1種目うまくいかなくても、そんなにネガティブに捉えないで、『次、頑張るぞ』という気持ちでやっています。種目と種目の間にオフがあって、時間の使い方は各自それぞれなんですが、そこで気持ちをリセットすることができるので、あまり前の失敗を引きずらないで、次の種目に臨むことができます。ただ、射撃は集中力が必要です。近代五種はランニングと射撃が組み合わさったレーザーランなので、走ってきていきなり止まって撃つのですが、呼吸が乱れたまま撃つことになるので、体力だけでなく集中力も必要になってくる競技なんです」

 性質が全く異なる五つの種目で争う近代五種。種目ごとの高い技術力はもちろんだが、すべてをやり切る体力、小さな的を射抜く集中力や精神力、そして馬の特徴を見抜く鋭い眼力や分析力、さらに操るコミュニケーション力……それらすべてに対応できる総合力が求められる。

ギフティングで集まった支援はイベントや体験会などの機会の場の提供へ

 華麗で過酷な競技に魅せられた才藤が今、一番伝えたいのは、「近代五種を知ってもらいたい」という想いだ。

「初めて会った人と話をするときに、スポーツをやっていると伝えると、必ず『何をやっているの?』と聞かれるのですが、そのときに『近代五種』と答えても、『何それ? どんな競技?』という反応が多くて(苦笑)。五つの種目を教えてから会話が始まるんです」

 近代五種を知らない人はまだまだ多い。むしろ、「近代五種を知っている人に出会ったらびっくりするぐらいの感覚」と表現する。それはなぜか。誰もが体験したことのある慣れ親しんだ競技ではないことに加え、競技種目に射撃があることから警察官や自衛官が競技者に多く、個人での活動や発信が制限される点も、理由のひとつだ。だからこそ「知ってもらいたい」し、それが自分の役目だと才藤は感じている。

「メインはインスタグラムなんですが、そこでは割と何でもプライベートの様子を投稿しています。例えばどこどこに行きましたとか、こんなことをやりましたとか、日々の報告のような感じです。また『チアスタ!』は5月から始めたばかりですが、スポーツが好きな方が集まるコミュニティなので、ここではトレーニングの様子を中心に競技に関する内容を投稿しています」

「近代五種」と「才藤歩夢」をたくさんの人に知ってもらおうと、SNSや『チアスタ!』をうまく活用している。そして知ってもらったら、より多くの人に興味関心をもってもらいたいと普及活動に力を入れている。

「走ったり泳いだりというのは、わりと身近にあると思いますが、馬術や射撃、フェンシングは身近にはあまりないと思うので、練習会を開くなど、実際に競技に触れたり、体験できる機会を増やしていきたいですね。近代五種という競技をより多くの人に知ってもらいたい。そして機会があれば実際に挑戦してもらって、周りの人にも広めてもらいたい。それが普及につながると思っているので、『チアスタ!』のギフティングで集まった支援はイベントや体験会などの機会の場の提供に活用したいと考えています」

『チアスタ!』を通して近代五種に興味を持ったサポーター、才藤歩夢というアスリートを応援したいと思ったサポーターと一緒に、近代五種の普及活動を実現させたい。それが才藤の夢だ。

「少し前にドイツで大会があって出場してきたんですが、会場の客席はほとんど埋まっていました。レーザーランのときなんてみんなが応援してくれて、それが結構、チカラになったんです」

 応援がチカラになる。『チアスタ!』でサポーターから贈られる応援幕や応援メッセージが、背中を押してくれる。それを才藤も楽しみにしている。

 11月には全日本選手権大会が静岡県の御殿場で開催される。才藤自身が、2019年に初優勝を飾った大会で、パリ五輪に向けて弾みをつけたい大会でもある。そしていつの日か、ヨーロッパでの大会のように日本でもたくさんのファンの声援を受けて競技に打ち込みたい。『チアスタ!』を通したサポーターの支援が、才藤のチカラになる。

▼チアスタ!では「才藤歩夢」選手へデジタル応援幕を贈ることで支援ができます
チアスタ!「才藤歩夢」のアスリートページはこちら



(THE ANSWER編集部)