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バスケ選手が生んだ共感の輪 コロナ禍の学生30人と実現、“真夏の文化祭”に込めた想い

名古屋市内のオアシス21で開催された「通りすがりの文化祭」【写真:松本行弘】
名古屋市内のオアシス21で開催された「通りすがりの文化祭」【写真:松本行弘】

「たくみん校長」が感心した学生たちの行動力

 たまたま名古屋Dは、オアシス21に「ドルフィンズポート」という施設をつくったばかりだった。行政や商工会議所などとともに、いろいろな立場から意見を出し合って新しい価値を生み出そうという「共創」の場を目指してつくったオープンスペースで、この施設を使って当事者である高校生や大学生たちと一緒に形にしてみたらどうか、とフロントスタッフから提案を受けた。タイミング良くチームメートやクラブの後押しを受けて、「みんなで創ろう青春プロジェクト!」が瞬く間にスタート。約30人の高校生、大学生が賛同して実行委員会役となり実現した。

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「たくみん校長」と呼ばれた齋藤は、「バスケ部の子から話を聞くと、大会が中止になって、そのまま引退になってしまったとか、僕の時には考えられなかったことを経験している。バスケを続けない子もいるわけじゃないですか。そういうリアルな声を聞けた。プロジェクトをやって良かったと思いますね」と振り返った。また、ワークショップで学生たちとやりとりをして「みんな凄いなと思った。僕の想いを汲み取って、楽しいゲームとかいろいろ考えてくれた。ロシアのウクライナ侵攻があったので平和に関する意見も出て、それは実際に形になりました。ワークショップに参加しようとするだけでも、自分から動き出すってことで、凄いと思う」と感心していた。

「自分から何かしたいっていうのを形にしたこと自体初めて。今までそういうことを、まったくやったことはなかった。自発的に行動できるタイプではなかったと思うので、僕も一歩、新しいチャレンジができて、学生の子たちにはすごく感謝しています」

 名古屋Dの浮沈のカギを握るであろう若きポイントガードは、社会に貢献したいという想いを形にすることで刺激を受けた夏休みとなった。

(松本 行弘 / Yukihiro Matsumoto)

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