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箱根駅伝で優勝4度、大東大に復活の兆し “高校日本一”の名将が就任1年目で挑む改革

マイナス思考に陥っていた選手の意識改革から着手

「正直、(大東大に)戻ってきた時は、やっぱり予選会の学校だなと感じました」

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 就任当初のチームの印象を、真名子監督は率直にこう評する。

「足を速くする以前に、精神的な部分、心をまずは強くするっていう指導を行いました。自分たちは『俺たちは無理かもしれない』とか『あの大学には勝てない』とか、マイナスな言葉が選手たちから出てきたんです。それでは、いつまで経っても(箱根の)シード権は獲れないし、予選会だって突破できない。だから、『マイナスなことを口にするのはやめてプラスなことを口にして、でも、プラスなことを口にしたからにはしっかりやろう』ということを言ってきました。

 予選会が当たり前じゃなくて、シード権を獲って本戦を走ることを当たり前にしなきゃいけないということを、徹底して指導してきました」

 まずは意識改革から着手した。

 マイナス思考に陥っていたとはいえ、選手たちも“強くなりたい”という思いは持ち続けていたのだろう。

「練習への意識、あとは一人ひとりの姿勢が変わった。私生活も練習もしっかりやっています」と、4年生の大野陽人が言うように、選手たちも、真名子監督の指導についていった。ちなみに、大野は全日本関東選考会でも3組1着と活躍を見せている。

「大学生なので、反発があるかなと思っていたんですけど、何を言っても、僕の目を見て素直に聞いてくれるし、応えてやってくれている。そこには僕も、すごく感謝しています」と真名子監督。新監督の思いに、選手たちも応えているというよりも、むしろ、指導者も選手たちも同じ思いを共有していると言ったほうが適切なのかもしれない。

 選手たちが応えてくれるなら、監督も一人ひとりに対して、向き合おうと努めている。

 全日本選考会では、1組目を走った小田恭平(2年)が組39着と振るわなかった。その小田に対して「本当に悔しい思いをしたかもしれないけれども、これは、しっかりとそこまで準備させてあげられなかった監督の責任でもある。恭平の力は正直こんなもんじゃない」と、レース後にはしっかりとフォローしていた。

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