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日韓W杯から20年、鈴木隆行の今 スクール5校運営、「本物の指導者」へ下積みの日々

46歳になった鈴木隆行氏、育成指導者として下積みの重要性を語った【写真:高橋学】
46歳になった鈴木隆行氏、育成指導者として下積みの重要性を語った【写真:高橋学】

指導8年目で手応え「あと何年かは下積みをやりたい」

 日韓W杯のヒーローも、今年6月で46歳を迎えた。かつては45歳までにプロの世界で監督になる考えもあったが、今は違う。下の年代に対する指導を、自分のなかで突き詰めたうえで先に進みたいとの思いだ。

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「指導を始めてから8年目で、ようやく自分で納得できるほど上手く練習を回せるようになってきました。だからまだ、あと何年かは下積みをやっていきたい。毎日3、4時間、それを10年もやったら相当な経験になると思います。その後にプロの監督、コーチになった時に凄く財産にもなる。だから下積みは大事。やっぱり僕は、本物の指導者になりたい。そうじゃないと第一、選手が困るじゃないですか」

 頑固なほどに信念を持って経験を積み上げていく姿勢は、現役時代とまったく変わらない。

 本物の指導者になる――。

 子供たちと真剣に向き合う、充実の日々は続く。

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【第2回】W杯“つま先弾”と鈴木隆行の生き様 「勘違いしない」男が愚直に追った微かなチャンス

■鈴木隆行 / Takayuki Suzuki

 1976年6月5日生まれ、茨城県出身。現役時代はFWで、日立工業高校から95年に鹿島アントラーズに加入。出場機会に恵まれず、ブラジルのCFZに2度、国内ではジェフユナイテッド市原(現・千葉)、川崎フロンターレへ期限付き移籍した。2000年の鹿島復帰後に頭角を現すと、翌01年に日本代表初招集。02年日韓W杯にも出場し、ベルギー戦で歴史的なゴールを決めた。日本代表通算55試合11得点。15年の現役引退後は解説者の傍ら指導者の道に進み、現在は小学生を対象にしたスクール「UNBRANDED WOLVES SOCCER SCHOOL」を運営している。

(二宮 寿朗 / Toshio Ninomiya)

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二宮 寿朗

1972年生まれ、愛媛県出身。日本大学法学部卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2006年に退社後、「Number」編集部を経て独立した。サッカーをはじめ格闘技やボクシング、ラグビーなどを追い、インタビューでは取材対象者と信頼関係を築きながら内面に鋭く迫る。著書に『松田直樹を忘れない』(三栄書房)、『中村俊輔 サッカー覚書』(文藝春秋、共著)、『鉄人の思考法~1980年生まれ戦い続けるアスリート』(集英社)、『ベイスターズ再建録』(双葉社)などがある。

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