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「1プレーに覚悟があるか」 2季連続CS4強で涙、川崎HCが語る宇都宮との差とは

CS宇都宮戦の敗因は「本当に細かい、小さなところ」

 最高の状態でレギュラーシーズンを終えたチームは、CSに入っても好調を維持し、クォーターファイナルの名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦に快勝。しかし、昨季のリベンジを期した宇都宮戦は、ビッグラインナップの1人であるアギラールの欠場や長谷川技の負傷退場などのアクシデントも響き、2連敗でセミファイナル敗退。昨季以上の場所に進むことはできなかった。

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――(CSセミファイナルの)ゲーム2の記者会見で佐藤HCは、アギラール選手の欠場によって使える戦術が限定されたと話していました。この点について、具体的に説明していただけますか?

「うちのストロングポイントは、ラインナップによって強みがガラッと変わるところ。例えば、ビッグラインナップを使うタイミング……最初から使ったり、1クォーターの途中から使ったり、はたまた前半は使わなかったり……は、対戦チームにとってやりづらいところだと思っていて、レギュラーシーズンではラインナップを変化させることで悪い流れを断ち切ったり、勢いをつける戦い方を磨いてきました。パブロの欠場によって、この強みが使えなかったというところです」

――ゲーム2は、ファジーカス選手とマット・ジャニング選手の得点や、増田啓介選手の奮闘で、最後まで分からない展開になりました。ただ、今季エース格の活躍を見せていた藤井選手が、わずか6点に抑えられています。

「宇都宮さんにしっかり対策されました。今年の祐眞の大きな強みは、ピック&ロールで一瞬マークマンとずれた時の判断だったのですが、鵤(誠司)選手にガッとフィジカルに守られたことで、ズレの時間がほとんど生まれませんでした。その上、(アイザック・)フォトゥ選手と(ジョシュ・)スコット選手のヘルプディフェンスが変則的で、激しくダブルチームにくるのか、少し顔を出す程度なのかが読めなくて、いい判断をさせてあげられなかったという反省があります」

――ファイナルで宇都宮と対戦した琉球ゴールデンキングスの桶谷大HCが「うちの火を消すというか、勢いに乗らせないような戦い方をされた」と話していました。川崎戦でも宇都宮に似たような強さを感じたのですが、どうすればこれを打ち破れたと考えますか?

「『勢いに乗らせない』という点に関しては、お互い様ではないかと思います。宇都宮が終始やりたいことをめちゃくちゃきれいにやっていたわけでなく、うちがしっかり消していた時間帯もありました。例えばゲーム2で、増田がディナイを頑張ってスティールしたシーンがありましたけど、他にも練習から準備して打ち消したプレーはたくさんあります。

 ただ……これはNBAを見ていても感じることなんですが、プレーオフってどうしても、1対1のプレーが多くなると思うんです。スカウティングでお互いのシステムを打ち消し合うので。それを踏まえて、うちが乗り越えなければいけなかったのは、ニックの1対1に対して宇都宮のディフェンスが寄った時に、しっかりワイドオープンのシュートを決めきることでした。ニックにダブルチームが来たところで、サトル(前田悟)や増田、クマ(熊谷尚也)の3ポイントが1本でも入っていれば、全然違った展開を作れたと思います」

――ゲーム2において、上記3選手の3ポイントスタッツの合計は0/7でした。

「そういったシュートを決め切る力は、宇都宮さんのほうが上でしたね。うちがダブルチームを仕掛けたところを、鵤選手がノーマークでコーナースリーを決めたりとか、最後の最後は比江島(慎)選手のアタックでファウルを獲得したりとか。本当に細かい、小さなところなんですけど、負けの要因はそこにあると思っています」

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