「NBA選手になるまでやめない」 豪州に再び渡ったバスケ馬場雄大がブレない理由
奮い立たせる渡邊雄太と八村塁の存在「追いつき追い越したい」
毎日、バスケットゴールに向かうなか、刺激になっているのが渡邊、八村だ。同世代の彼らの活躍をみると、「超えるべき存在」として、馬場を奮い立たせる。
「僕の性格上、同世代の選手が上にいれば、追いつき追い越したい。2人がいなかったらここまで頑張れているかどうかわからないと思うほど、刺激になっています。
僕は小学校1年生からプレーをしていますが、今、バスケットが楽しくてしかたないんですね。ちょっとでもゴールを触らないと、ウズウズと落ち着かなくなるぐらいです(笑)。自分の好きなことで生きている。そんな、夢のような日々を歩んでいるからこそ1日、1日を噛みしめながら、やっています」
振り返れば、子どもの頃に初めて抱いた目標は、かつて実業団でプレーしていた父を超えることだった。26歳の今は、世界最高峰という頂を目指し、一歩一歩、登り続ける。
「父を超えられたか? そうですね、父はオリンピアンではないので、経歴上は超えました!(笑)。でもよく言うじゃないですか。80年代と今の選手を比べても、そこは時代によってバスケのスタイルも異なるし、単純には比べられないって。だから自分から『超えた』とは言えないですね。
もしも、父が『超えた』と言うのなら超えられたのかな。今度、会ったら聞いてみたいです」
■馬場 雄大 / Yudai Baba
1995年11月7日生まれ、富山県出身。小学1年からバスケットボールを始める。富山第一高から筑波大へ進学。在学中の2017年6月、Bリーグのアルバルク東京と契約。17-18シーズンは新人王を獲得、18-19シーズンは2年連続のリーグ優勝に貢献しMVPに。2019年7月、NBAダラス・マーベリックスの一員としてNBAサマーリーグに挑戦。キャンプ参加を経て、エキシビット10契約を結び、Bリーグ出身者初のNBA契約選手に。その後、マーベリックス傘下のGリーグチーム、テキサス・レジェンズと契約。20-21シーズン、オーストラリア・NBLのメルボルン・ユナイテッドでプレー後、2021年10月、再びテキサス・レジェンズと契約。22年3月、メルボルン・ユナイテッド復帰を発表した。東京五輪男子日本代表。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)