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陸上オリンピック選手が宮古の子供たちに金言 走りを通じて伝えた「継続」の重要性

半年にわたり指導した子供たちに向けてメッセージを送った伊藤さん【写真:村上正広】
半年にわたり指導した子供たちに向けてメッセージを送った伊藤さん【写真:村上正広】

伊藤さんが子供たちに説いた「継続する」重要性

 いよいよ成果発表の時間が来た。子供たちは一人ずつ「半年前に宣言した約束」と「成長したこと」「今後の課題」「感想」「自己評価点数」を発表。半年前に「コンバインドBで走り幅跳びの記録を伸ばしたい」と宣言していた小学6年生のベイカー慈韻(じん)君は、「走り幅跳びの記録を伸ばし、ジャベリック(やり投げ)を投げるフォームを改善することにも役立てることができた。オリンピック選手のフォームを見て真似していきたい」と振り返った。

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 テニスにも励んでいる小学5年生の船越奏介君は「腕を速く振ることができるようになった。大きく速く動くことはテニスにも活かせると思った。目標を持って陸上に毎週通うことができた」と明かし、取り組む姿勢にも変化があった様子。普段、トラック競技以外にも挑戦している2人は、今回のプログラムを通じて教わったスキルを他競技にも応用しながら、自身の成長を実感しているようだった。

 伊藤さんは最後に、指導した子供たちに向けて、こんなメッセージを送った。

「半年間という短い期間ではありましたが、段々と力が伸びてきていると感じました。これは、良い走り方、良い動き方ができているから改善されていると思います。練習の意味や、身体の部位を意識して、自分なりに動きを考えながらトレーニングに取り組むと、より効果が高まると思います。

 今日の成果発表は、良い結果だったか、そうではなかったか、それぞれあるとは思います。ですが、今後トレーニングを継続していくことで、1年後、2年後、必ず変わってくるので、今回のプログラムを活かして頑張っていってほしいと思います」

 半年という短い期間ではあったが、陸上の元オリンピアンから走りについて直接学び、取り組んだ経験は、子供たちにとってかけがえのない時間になったことだろう。そして、伊藤さんから受け取った「継続することは重要」というメッセージ。手渡された修了証に書かれた助言を心に刻み、宮古の未来あるスプリンターたちはこれからも成長を続ける。

(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)

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伊藤 友広

元陸上五輪代表

国際陸上競技連盟公認指導者資格(キッズ・ユース対象)。

1982年8月16日生まれ。秋田県出身。国際陸上競技連盟公認指導者(キッズ・ユース対象)。大曲高(秋田)で国体少年男子A400メートル優勝。アジアジュニア選手権400メートル5位、同1600メートルリレーはアンカーで優勝。国体成年男子400メートル優勝。卒業後は法大に進学。04年アテネ五輪男子1600メートルリレーの第3走者として日本歴代最高の4位入賞に貢献。現在は秋本真吾氏らとスプリント指導のプロ組織「0.01 SPRINT PROJECT」を立ち上げ、ジュニア世代からトップアスリートまで指導を行っている。
http://001sprint.com/

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