20歳山下美夢有に夢を掴ませた両親の愛 一緒にゴルフを始めた父、笑わせ役の明るい母
山下が語った両親への感謝「父はとにかく一生懸命、母は笑わせてくれる」
山下がゴルフを始めたのは5歳からで、勝臣さんも同時にクラブを握り始めた。山下と一緒にゴルフを学び、研究し、自分で試した練習やトレーニング法を山下に勧め、ここまでたどり着いた。ツアールーキーだった2年前の夏には、山下のために約300万円を先行投資し、弾道計測器「トラックマン」を購入した。全ては「子供のため」だった。山下も父には深く感謝している。
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「父は私と弟、妹のためにとにかく一生懸命で、いろんなことを考えて、サポートしてくれます。私のクセも全部分かっているので、見てくれたらすぐに修正ができます。(父がコーチの)スタイルは変えるつもりはないですし、うまくいかない時は自分でも考えて修正していきます」
両親の明るさにも助けられている。この日の取材対応でも、2人で話にオチをつけた。
勝臣さん「最近、ハンマーを使ったトレーニングをやらせようと思ったら、10キロあって僕でも無理でした(笑)。今は(倉庫に)眠っています」
有貴さん「娘の名前(美夢有)は『美しい夢の有る子という思いで』つけましたが、最初は美夢だったのですが、私の名前から一字を入れたくて、こうなりました。でも、病院で『アラビア語みたいやな』と言われまして(笑)」
山下によると、「(大会期間中も)母が面白いことを言って、私を笑わせてくれました」という。その感謝も込めて、優勝インタビュー時、山下は涙声で「ママ、いつも支えてくれてありがとう」と言った。同じ気持ちの弟・勝将さん(近大2年)、妹・蘭さん(中学3年)も涙した。
まさに家族でつかんだメジャー優勝。有貴さんは「名前通り、夢をつかむことができました。でも、また新しい夢に向かって頑張ってほしいですね」と言った。もちろん、今後も支えていくつもりだ。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)