山下美夢有、迷いを消した新ルーティン メジャー初優勝の裏で全ショットで実践
今週から取り入れた新ルーティン「迷いが消えました」
救世主はコーチの父だった。普段は仕事があって会場入りできないが、今週はゴールデンウィークを利用して練習日から会場入り。まずは「同期が優勝するのはいいことだけど、焦らず、マイペースでやりなさい」と言われ、技術面でも「ハンドファーストになり過ぎ」「トップで間を取ってリズムを取る」の2点を伝えられたという。そして、山下は本来の力を取り戻した。
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
「私自身もやるべきことをやっていこうと決めて、それが(優勝に)つながったと思います」
その1つが今週から取り入れたルーティンだ。
(1)ボールの後方に立って狙いを定める。
(2)ボール30センチ手前にクラブフェース面を合わせる。
(3)ヘッドを軸にしたまま左に回ってスタンス。
これを全てのショットで繰り返し、山下は「なかなか決めたところに構えられなかったのですが、これでできるようになりました。迷いが消えました」と振り返った。
初の国内メジャー制覇で3年シードを獲得。世界ランキングのアップが予想され、20歳にして笹生のように米女子ツアーに挑戦する条件は整ってきた。だが、山下は「足元を固める」べく、出場権を得ている全米女子オープンにもエントリーせず、国内ツアーに出場し続けるという。
「その先のことはまだ考えていませんが、今季の目標は複数回優勝なので、そこを目指していきたいです」
勝臣さんも「かなりの努力家」と認める20歳は、マイペースを忘れずにこのまま前進していく。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)