ラグビー元日本代表主将が植え付けた“日本魂”「みんなで君が代を歌うことから―」
再び日本中が熱狂に包まれるには「簡単に言えば勝つしかない」
「そういう(もう一度)という気持ちがなくなってしまって…。メンタル、肉体的にももう限界だなと感じました。葛藤はなく、満足していました。荒木さんとも話をして、『もう十分やったよね』と。エディーさんからは(2014年の)11月の遠征の前に電話をもらって『15年(のW杯)へ向けてのプランを考えましょう。ミーティングしませんか』そういう話をしてもらったんですが、『僕にはもう必要ないです』と、そういう感じで答えました」
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2015年のW杯以降はラグビー人気が爆発。独特のルーティーンが話題になった五郎丸歩(現ヤマハ発動機)の“五郎丸”は流行語にもなった。しかし時間の経過と共に、また元の人気に落ち着きつつある。2019年の日本開催のW杯へ向けて、どうすれば再びあの熱狂を取り戻せるのだろうか。
「現状は元通りですね。簡単に言えば勝つしかない。地方の自治体の人も、ラグビーを盛り上げようとしている。そういうところと勝利がつながっていけば、またラグビーが盛り上がると思います」
そして桜の戦士たちにもエールを送った。
「ラグビー界を盛り上げるには、今年の日本代表の結果が大事。どのスポーツも日本代表という肩書がある以上、勝たないといけない。今の代表の中身をすべてわかっているわけではないので、なんとも言えないところはありますが、今はサンウルブズに代表選手が多く、加えて桜のジャージも着て、スケジュール的に難しい中でやっている。トップリーグもある。家族から離れる時間も長い。移動距離も増えてくる。そういうものを乗り切るハードさも必要になってきます。全員が勝てるわけではないですが、4年に一度の祭典へ向けて、勝つためにみんな努力をしている。そういった選手たちを応援していきたいですね」
盛り上げるには、勝つしかない――。シンプルなメッセ―ジ。ハードなスケジュールをこなしている分、精神面、体力面の疲れは計り知れないが、一方で経験値も過去にないほどのものを積んでいる。“日本の強さ”を身をもって知る男は、心から日本代表を応援している。
(THE ANSWER編集部)