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大谷翔平が小学5年生の道徳教材になった理由 自然体でこなすゴミ拾いは編集長も魅了

小学5年生の4月に学ぶトップバッターとして、「夢を実現するためには」のタイトルで教科書に登場
小学5年生の4月に学ぶトップバッターとして、「夢を実現するためには」のタイトルで教科書に登場

渡米前に起用を決定も「間違いなかった」と確信

 道徳の教材で取り扱う人物として推奨されているのは、子どもたちに身近で、世界で活躍している人物などだが、最も注意するべき点は「評価が安定している」こと。なぜなら、一度採用された教科書は4年間使われることが原則だからだ。

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 極論を言えば、不祥事があっても教科書には残ってしまう。だからこそ、人間性に関する調査は非常に慎重に、多方面から情報を集めるが、大谷の場合は信頼を得るまでさほど時間を要さなかった。

 学生時代にさかのぼって調査をしても、マイナスな要素が出てこない。「これなら」と判断し、当時所属していた日本ハム球団に依頼。大谷本人の「教育に役立てるのであれば」と快く応じる旨の反応が伝えられ、2018年度の教科書で取り扱うことが決まった。

 100人以上の候補の中から、前例のない二刀流選手として日本球界を席巻していた大谷を採用した。海を渡ってからの姿を見て「起用に間違いはなかった」と確信している。野球の実力は言うまでもない。それ以上にゴミを拾う姿や関係者とのコミュニケーションなど、礼儀や品格の面でも日本の誇りと感じられるからだ。

「ゴミを拾う姿だって『拾うぞ!』と拾っているわけではなく、自然に出ていますよね。彼が高校生の時の目標達成シートを見返すと、『運』の項目に挨拶、ゴミ拾い、道具を大切にするなどあります。昔から大谷さんの思考にあること、自然体なんだと改めて思いました。周りの方との出会いとか、育った環境も影響しているのかもしれませんね」

 2021年MVPに輝いた大谷も、18年10月には右ひじのトミー・ジョン手術を経験するなど、苦しんだ時期はある。ただ、道徳の教材としては「人間誰しも上手くいかないときはある」と伝えられる部分だ。「失敗しても振るわなくても、それは次の目標を達成するための過程ということ」。全てにおいて成功している人物を取り上げればいいわけではないのも、道徳の奥深さだ。

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