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池江璃花子、涙の落選から一変 「自分を否定しすぎない」境地に1日で達した背景

苦しい経験は「これからに生きる」

 でも、少し引いて眺めてみれば、新型コロナウイルスの影響で東京五輪が1年延期されたことは無論大きかった。それでも出場できたことは驚異と言っていいし、実現できたのは池江の努力にほかならない。

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 過信は良くないにしても、自分の力をいたずらに否定しても、プラスには働かない。むしろマイナスにしかならない。結局、可能性を信じられるかどうかが、未来を開く力になるからだ。

 そういう意味では、期間中の波を経て、「否定しすぎないように」と思えたことが次への糧になる。

「今まで経験したことがない苦しい経験はこれからに生きると思います。2024年につながると思って自分を信じてやっていきたいです」

 池江はすでに前を見据え、進もうとしていた。

(松原 孝臣 / Takaomi Matsubara)

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松原 孝臣

1967年生まれ。早稲田大学を卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。その後スポーツ総合誌「Number」の編集に10年携わり、再びフリーとなってノンフィクションなど幅広い分野で執筆している。スポーツでは主に五輪競技を中心に追い、夏季は2004年アテネ大会以降、冬季は2002年ソルトレークシティ大会から現地で取材。著書に『高齢者は社会資源だ』(ハリウコミュニケーションズ)、『フライングガールズ―高梨沙羅と女子ジャンプの挑戦―』(文藝春秋)、『メダリストに学ぶ前人未到の結果を出す力』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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