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「次の久保建英」を生み出せる? 型に“はめられない”育成、名門に見る成功の極意とは

バルサで脈々と受け継がれる司令塔の系譜

 そして、グアルディオラの系譜は脈々と受け継がれている。

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 ポゼッションサッカーを実現するための中枢とも言えるプレーメーカーのポジションだが、そこはシャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタ、セスク・ファブレガス、チアゴ・アルカンタラ、セルヒオ・ブスケッツ、そしてニコ・ゴンサレスなどを輩出してきた。それぞれキャラクターは異なるが、プレーをアップデートし、適応することができた。それは「育成における勝利」とも言えるだろう。

 育成における「産物」の一つだ。

 Jリーグでそれに近い現象を探すとすれば、風間八宏氏が率いた川崎フロンターレがあるだろう。単純にボールを扱える選手を鍛え上げ、コンビネーションを生み出し、各自の立ち位置やもらい方を修正・改善し、戦い方に落とし込むことで、練習から選手同士で水準を高めた。大久保嘉人はキャリアハイとも言えるシーズンを過ごした。

 そして植え付けられたフィロソフィーによって、田中碧、三笘薫のような抜きん出たサッカーセンスの選手を生み出したのだ。

(小宮 良之 / Yoshiyuki Komiya)

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小宮 良之

1972年生まれ。大学卒業後にスペインのバルセロナに渡り、スポーツライターに。トリノ五輪、ドイツW杯を現地取材後、2006年から日本に拠点を移す。アスリートと心を通わすインタビューに定評があり、『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など多くの著書がある。2018年に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家としてもデビュー。少年少女の熱い生き方を描き、重松清氏の賞賛を受けた。2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を上梓。

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