今なおフィギュア界で燻る誹謗中傷問題 「病気を使った売名」と罵られた鈴木明子の願い

SNSの発達、選手を支える“大人”の教育が必要な時代に
しかし、今と時代は違います。大きいのは、SNSが一般生活に浸透してきたこと。
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例えば、全日本選手権の代表選考発表後はひどい言葉が飛び交っていました。安藤美姫さんもツイッターで(警告の)発言をされていましたが、絶対に選手の目にも触れてしまっていると感じました。これは、誰も得をしないこと。
また、今大会の女子シングルはロシア勢が強いと言われ、大会前から「どうせ、ロシアには敵わない」「どうしてメダル獲れないんだ」という声を目にしました。それぞれの実力やレベルは選手自身が一番分かっている。
「なんで、日本人は4回転を跳べないんだ?」と言われても、そう簡単に跳べるものじゃない。スポーツはやってみなければ分からない。にもかかわらず、はなから勝負にならないというような言葉を見ると、すごく悲しくなりました。
アスリートにも周囲の声を気にしない人もいれば、たった一言が心に深く刺さる人もいます。普段からフィギュアを応援してくださっている皆さんも「あの選手にこの演技は似合わない」「あの点数はどうなのか」など、気軽に発した言葉に傷つくかもしれません。
そうしたことを改めて知ってもらいたいと同時にフィギュア界として必要になるのは、まず選手自身が不必要な情報は「入れない」「見ない」を心掛けること。そして、特に10代の選手に対しては連盟やコーチ・保護者の教育も求められる時代になったと思います。
親ですら、子供がスマホで何をしているか分からないことがある。SNSは便利である反面、本当の良さも怖さも知らないまま触れてしまう怖さもある。大人がそうしたリスクをしっかりと伝えてあげることが必要です。
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