陸上1万m女王の33歳新谷仁美がマラソン挑戦 自らの商品価値求める「仕事人」の生き様
12月8日、東京五輪女子1万メートル代表の新谷仁美はスポーツブランド、アディダスとのパートナーシップ契約に基本合意したことを発表。「最大の目標であるパリの舞台を目指すうえで、心強いパートナーができたことは非常にうれしい」と、明確に「パリ五輪」を目標に掲げた。
インタビューでパリ五輪挑戦を明言「私の集大成にしようと決めています」
12月8日、東京五輪女子1万メートル代表の新谷仁美はスポーツブランド、アディダスとのパートナーシップ契約に基本合意したことを発表。「最大の目標であるパリの舞台を目指すうえで、心強いパートナーができたことは非常にうれしい」と、明確に「パリ五輪」を目標に掲げた。
「アディダスとともに達成する、最大の目標がパリ五輪。もちろん、その過程には世界大会のタイトルという目標もありますが、パリ五輪を私の集大成にしよう、と決めています。所属先のチームから駅伝のオファーがあれば競技を続行するかもしれませんが、個人としての、プロとしての陸上人生はパリで終わりかな」
パリまでに、もう一つ達成したいと目論むことがある。5000メートル、1万メートル、ハーフ、マラソンの4種目日本記録の樹立だ。
新谷は2014年に一度引退し、4年間会社員として働いた後、2018年、陸上界に復帰。復帰後、わずか2年の間に、1万メートル、ハーフマラソン(混合)で日本記録を樹立。ハーフマラソンの1時間6分38秒という記録は、日本記録を実に14年ぶりに塗り替えた。
「私は1時間、2時間以上、ずっと走っている、というのが単純にイヤで、マラソンとかハーフとか、距離が長くなれば長くなるほど、私はすごく抵抗感があった。せっかちで神経質だから、30分が限界。ドラマだって長時間観ていられないのに、1時間以上走るなんて無理だよ、走りたくないと思っていたんです。それが、コーチと初めてヒューストンハーフマラソンにチャレンジしたとき、抵抗感が薄らぎました」
1万メートル、5000メートルばかり走る自分にとって、ハーフは「リラックスしてできる競技だった」と話す。復帰以来、新谷は挑戦を続ける。ハーフマラソンは、コーチから提案された新たなチャレンジだった。