韓国女子フィギュア、キム・ヨナ“後継者争い”が過熱 五輪代表「2枠」の行方は?
17歳ユ・ヨン、GPシリーズで2大会連続の3位
平昌五輪は国内代表選考会で14歳ながら1位となるも、年齢制限(満15歳以上)で五輪出場はならなかったため、今度の北京五輪で初出場メダル獲得を目指す。五輪シーズンの今季は、GPスケートアメリカではフリーで4分の1回転不足ながらも大技を成功させるなどの好演技で総合3位。GP2戦目のNHK杯ではSP、フリーともに武器のトリプルアクセルで転倒する失敗を出しながら、質の高いスケーティングと豊かな表現力の演技を見せて2大会連続表彰台の総合3位で結果を残した。
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五輪出場を大きな目標に掲げる17歳は「まずは、怪我なく全国選手権まで体調管理に気をつけたい。そして、とにかく全国選手権で結果を出してオリンピックに行きたいです」と意気込んでいる。
韓国女子の北京五輪出場2枠の争いで最有力候補はトリプルアクセルを武器に持つユ・ヨンだが、今季は他にも確かな実力を備えた、まだ10代のタレントたちが顔を揃える。
11月のNHK杯にも出場した18歳のイム・ウンスも期待度の高い選手の1人だ。長身で手足の長さを生かしたダイナミックなジャンプを跳び、しなやかな演技で見る者を魅了。17年韓国選手権で初優勝後、世界デビューを飾った18年のGPシリーズでキム・ヨナ以来のメダル獲得を果たすなど、五輪女王の後継者候補に躍り出た。
しかし、ここ2シーズンは身体的な変化もあり、スランプに陥ったジャンプの不安定さが目立って成績を残せていない。トータルバランスが良い選手だけに、ジャンプをしっかりとまとめてミスのない演技ができれば強さを発揮できるだろう。
わずか2席の五輪代表イスを巡る今季の選考レースには、超新星の若手選手も参戦している。15歳のパク・ヨンジョンは手足が長くて優雅な演技が特徴で、堅実な滑りと軸がしっかりしているスピンが持ち味だ。今季シニアデビュー戦となった9月のUSインターナショナル・クラシックでは、SPで71.07点の2位。フリーでもステップ、スピンがいずれもレベル4のノーミス演技を見せて、141.33点の高得点をマークして合計212.40点で総合2位だった。優勝したアレクサンドラ・トゥルソワ(ロシア)とのフリーの点差は、わずか0.72点と肉薄したほどの出来栄えだった。