内村航平の着地に感情爆発 橋本大輝、20歳に思えない「素直さと 謙虚さと 清々しさ」

橋本の言葉に見た「世代交代のサイクル」が回る理由
優勝したライバル選手には「悔しい気持ちもあるけど、彼がリアルチャンピオンだと思う。本当にミスとか、疲れとか関係なく、彼が今の世界一だと思います」と素直に称えた。決して飾っていない、胸の内をありのまま表現しているように感じた。
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ある程度の年齢を重ねた選手であれば、次世代のためだったり、その競技全体の発展のためだったり、少し俯瞰した“大人の思考”ができる。若い選手ほど、良くも悪くも自分のことに猪突猛進。20歳にして素直に、謙虚に、人の心を想像しながら話せる成熟した五輪王者の姿は、見ていて清々しかった。
大会期間中、私は国際体操連盟(FIG)の公式コメンテーター、オリー・ホグベン氏を取材した。夏冬5度の五輪で51競技を取材した経験のある彼は、世代交代のサイクルについて「代表チームからその下の若い選手たちまで、日本全体にウチムラの影響を感じる。成功が成功を呼ぶんだよ」と語っていた。
伝統の体操ニッポン。長く牽引した内村から橋本へ、橋本から次世代へ。子どもたちを想った橋本の言葉に、お家芸のサイクルが回り続ける理由を見た気がした。
個人総合で連勝はできなかったが、栄光のキャリアは始まったばかり。内村だって東京五輪王者を認め、期待している。
「今回見ていて、大輝はもう僕の助言とかいらないレベルになったと思った。結果は本人が満足するものじゃなかったと思いますけど、やっぱり日本伝統の美しい体操、正確な体操を凄く表現してくれた。結果以上のものを北九州の体育館で出してくれたと思うので、今後が楽しみだなと思います」
2001年8月7日生まれ。24年パリ五輪は22歳、28年ロサンゼルス五輪は26歳で迎える。確かに今後が楽しみだ。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)
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